トラック運転歴26年のベテラントラッカーが駆る2t箱車は、アート人生の原点だという映画『トラック野郎』シリーズ上映時代のデコトラを彷彿させる満艦飾の注目車だ。
当時もののレンジャー2グリル&バスライトでキメたフロントマスクは、印象的なキャデラックバンパーとの相性もピカイチ。前面には河合工芸製の石目ガラスアンドンを配すなど、周囲に’70年代スタイルを好アピール。ウイングマークや弁当箱、手すりパイプなど、フロントを彩るレトロアイテム群も見応え満点だ。また、キャブトップにも丸パイプ×丸リングのミラーステーや丸型バイザー、アーチマーカーを備えたシートキャリアなど、先祖返り色の強い個性派パーツを満載。各種レリーフに加え、随所に散らしたスパンコール、電球&ガラスレンズのマーカー群も、リアルなレトロスタイルの再現にひと役買っている。
一方のボディは、オーナー直筆の箱3面ペイント(文字のみ関看板店が担当)が昭和風情をふりまくほか、台枠を彩るスパンコールや最上部の前後に並ぶ3連アンドン、リング付きのバスマーカーなど魅力あふれるアートワークが目白押しだ。マニア垂涎の希少パーツと自作スピリットで飾り上げた勇姿は、審美眼をもつファンの驚きを誘うに十分だ。
【写真6点】第1次デコトラブーム時代を彷彿。カミオン2013年6月号トップアートをもとに再構成