トラック運転歴27年、グループ紅弁天で相談役を務めるオーナーが手塩にかける愛車は、伝統的なアート手法を織り交ぜつつ全身を飾り上げた秀作ダンプだ。 迫力と独創性を兼ね備えた大型パーツのなかでも目玉となるフロントバンパーは、今から20年前以上にオーナーが乗っていたダンプに装着していたというレトロな逸品。キャデラック基調のフォルムもさることながら、前面に巨大アンドンを備えたり、突出した両端の前面にバイザー付きの角型深堀りを施したりと、オリジナリティに優れたアレンジメイクが秀逸だ。
また、広々とした前面スペースが目を引く平型バイザーや、角おこしパイプ2本を用いたミラーステーなど、キャブトップに組み合わせた大型パーツ陣も見応え十分。ルーフ上にはご自慢の大型赤色回転灯と200Wの高出力を誇るスピーカーを搭載している。そのほか、フロントパネルにバスマークと弁当箱をレイアウトするほか、運転席側のドアに丸アンドン、助手席側のドアにダイヤの織り模様を施したステンレスの安全窓を採用するなど、ディテールにもビューポイントを多数用意している。
今後は「プロテクトップをリメイクしたうえで、アルナのアンドンを並べたいね」。総走行距離100万kmという年季の入ったベテラン車は、まだまだ進化の余地を残した現在進行形の1台だ。
【写真6点】伝統的なアート手法による秀作ダンプ。カミオン2009年6月号トップアートをもとに再構成