初代夜桜丸はいわく「関東でナンバー1のファクトリーだと思います」と絶賛する鍛冶屋がトータルプロデュース。手抜きのない工作力と秀でたセンスで、独創性と完成度を兼ね備えた美麗ダンプを作り上げた。
舟型バンパーや長尺のキャブロケット、平型バイザーなど、シンプルながらも存在感のある大型キャブパーツ群は、採寸、切断、曲げ、溶接、磨き……など、あらゆる工程で最高の完成度を追求。「メントリ一つを取っても、ていねいさが際立っています。鍛冶屋のパーツは少しのバリもないので、軍手なしで洗車をしても手を切ることはありません」。上質のメッキ仕上げと相まって、美しくも存在感のあるビジュアルを獲得している。
一方の荷台回りは、アオリやサイドバンパーを見ての通り、メッキパーツにエッチングステンレスを組み合わせたコーディネートが秀逸。コボレーンシートは、「角おこしパイプのフレーム+菱型プレート」を採用し他車の追従を許さないビューポイント。14発の8角テールを配置したリア下回りも見逃せない。「ひげ文字」仕様の個性派アンドンを含め、一切の死角がない傑作ダンプだ。
【写真6点】冴えわたる名匠の技。カミオン2012年7月号トップアートをもとに再構成