アートスタイルがよく現れているのがトップパートだ。プロテクター、シートキャリア、バイザーは、すべてウロコステンレス製で、シートキャリアのコーナーやバイザーのミミには型押しをプラス。ハシゴの丸アンドンとも相まって、まさに’80年代という印象を観る者に植え付ける。ミラーステーは懐かしいコの字型を採用しており、棒チップやウロコステンレス製のミラーなど、ディテールにおいてもレトロを貫いている。
クルマにドッシリとした安定感をもたらしている舟型バンパーも、もちろんウロコステンレス製。ホワイトのカラーパネルをセットした前面のアンドンスペースにはさらにバイザーを付け、コーナー部分に型押し、側面に3発のナマズマーカーと、みどころ満載の逸品だ。
リア周りも、ケツブタ、テールボックス、バンパーボックス、リアバンパーと、すべてウロコステンレスで製作。テールボックスとナンバーボックスを独立して取り付けているのも、’80年代当時のスタイルを踏襲したかたちだ。また、今や絶版となったアローテールを採用するなど、レトロの追求はまさにとどまるところを知らない。
今後はアンドン類や泥除けを追加して、より華やかに飾り上げていきたいと語る。アートアップの道のりは、まだまだ続いていきそうだ。
【写真7点】ウロコステンレス使いの妙味。カミオン2008年10月号トップアートをもとに再構成