2色のブルーをセンスよく塗り分けた大伸運輸伝統のコーポレートカラーもさることながら、注目すべきはキャブ周りに組み合わせたレトロ志向なパーツの数々だ。
なかでも、ルーフに搭載した鳥カゴ型のシートキャリアは、伝統的な鮮魚便らしさをアピールする目玉中の目玉アイテムで、前面には自社名を刻んだメインアンドンを含め、「赤地+ミラー文字」仕様のアンドン3枚をバランスよくレイアウト。また、リング仕様のバスマーカーや緑のリレーマーカーを採用するなど、光モノを駆使したアレンジもみごたえ十分だ。
さらに、前面に同じくリレーマーカーを並べた薄型バイザーや、丸棒チップをあしらったミラーステーなど、キャブトップにもレトロムードにあふれたワンオフパーツを積極的にラインナップ。フロントパネル中央を彩る“水産”の文字を刻んだバスマークや、キャブサイドに組み合わせた丸パイプ素材のハシゴも、オーソドックスながらもクロウト受けするビューポイントといえる。
また、ボトムセクションに目を向けると、前面に名文句アンドン、両サイドに緑のナマズマーカーを3発ずつ装着した舟型バンパーが精悍さをアピールすると同時に、フロントとほぼ高さをそろえた2段サイドバンパーが、その美麗なラインを後方へとスムーズに流している。
【写真7点】シンプルながらもいぶし銀のスタイルが光る秀作鮮魚便。カミオン2008年4月号トップアートをもとに再構成