様々な時代のクラウンを内包したクジラ|快適旧車カスタム|74年式クラウン スーパーサルーン Vol.2

       

理想をコツコツと形にした、プライベート・ビルダー


オーナーの中島明浩さんは、11年前にショップで部品取り車となっていったこの個体を入手。

8年程ノーマルのままで乗っていたが、純正の3速コラムミッションが破損したのを機に、エンジン、ミッションの自力スワップを決意。

とはいえオールドクラウンのスワップに関する情報は少なく、苦労しながら情報収集を重ね、このクルマを作り上げた。


 中島さんがこのクラウンを製作するにあたり、意識したのは「ワンオフ品を作らないこと」だったという。

大部分を130系クラウンの純正部品を流用して製作することで、後に修理が必要になった時でもパーツ入手が簡単になり、また出先で故障しても普通の修理工場で直せるというメリットもあるからだ。

この考えからパーツ流用は多岐に渡り、エンジン、ミッションは言うに及ばず、ワイパーリレーまで130系クラウンの物を流用。

間欠時間の調整も130系クラウン同様に行うことができるようなっているというから驚きだ。






関連記事:その心臓はバブル期登場の直列6気筒1JZ型|快適旧車カスタム|74年式クラウン スーパーサルーン Vol.3

クリーンに収まった1JZ-GE型エンジン。

エンジン自体はフルノーマルで、エアクリーナーはキノクニ製の汎用モデル。

ラジエーターはMS60純正をコアだけ変えて使っている。

このエンジンに組み合わされるミッションは、20ソアラ用のW58。

デフはアルテッツァ用の物を流用しているそうだ。





フロントブレーキはR32タイプMキャリパーを流用。

ローターはハブを製作して130クラウンワゴン用を使う。

リアブレーキは120クラウンの物をホーシングごと移植。





メーターも純正をそのまま駆動。

なんと時計は加工されてタコメーターに!



きれいに張り替えられたシート。






Nostalgic SPEED vol.002 2013年 11月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text : Takayoshi Suzuki/鈴木貴義 Photo : Akio Hirano/平野陽

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