一目惚れして免許をとった若葉マークドライバー|63年式ダットサン ブルーバード 1200 デラックス Vol.2

ステアリングやシート、内張りなどは当時のオリジナル。ただし、彼女が乗るにあたり、カーナビ、CDプレーヤー、ETCが追加された。

       
さっそくブルバードに乗るための免許を取るため、自宅近くの教習所に通い始めた。

そして、いよいよ実車でコースを走ることになったとき、彼女は教官に、「コラムのやり方を教えてください」と真剣にお願いしたそうだ。

だが、「そんなクルマはありません」という、ツレない答えが教官から返ってきた。



 彼女にとっての免許の教習はブルーバードに乗るためのものであって、そのためのマニュアル免許だから、コラムシフトの練習をしたかったわけだ。

ところが、30年前の教習所ならいざ知らず、今どきコラムシフトの教習車なんてどこを探してもない。

仕方なく、通常のマニュアル車で教習を受けた。

関連記事:「とにかくかわいいクルマなので」初代ブルーバードに乗りたくて|63年式ダットサン ブルーバード 1200 デラックス Vol.1



 一方、8月初旬に免許を取得できるという彼女の予定に合わせて、プリンスガレージかとりではブルーバードを万全の状態に整備していた。

通常の車検や納車整備のほかに、カーナビ、CDプレーヤー、ETCを装着。

さらに、女性オーナーということで、日焼け防止のために、ウインドーガラスにUVカットのフォルムを施工している。



 免許取得から10日後の8月21日。

待ちに待った彼女の所に、アクアグリーンメタリックのブルーバードが納車された。

軽くご近所を乗り回してみたところ、お年寄りからは好評で、若い人も珍しそうに見てくるため、運転していてちょっと照れ臭かったそうだ。



「とにかくかわいいクルマなので、長く大事に乗っていきたい」という彼女。

早くも「伊香保クラシックカーラリー」でイベントデビューを果たした。





ブルーのシートは、とても50年前のものとは思えないほど状態がよい。

リアのパーセルボードには、据え置き型のリアスピーカーを装着。





ダッシュボードはボディと同色が純正。

メーターパネルはグレーで、左側が燃料、水温のコンビネーション、右側がスピードメーターという配置。

グローブボックスの下に、CDプレーヤーを吊り下げ式で追加している。





ダッシュボードの上には、フロント用スピーカーと芳香剤が並んでいた。





エンジンは1189cc直列4気筒OHVのE1型。

55ps/4800rpmと非力ながら、「伊香保クラシックカーラリー」では、S54スカイラインやトヨタ2000GT、ディノ246などを引き連れて見事完走!



掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年12月号 Vol.148(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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