欧州車ではありません。ダイハツ車です! アルフレッド・ビニヤーレが手掛けた1台|68年式 ダイハツ コンパーノ・ベルリーナ 1000 2ドア スーパーデラックス Vol.2

       

小学生の頃の頃から欲しかったからピカピカに輝く

 コンパーノ・ベルリーナのオーナーである尾嵜秀則さんは、子どもの時からずっとコンパーノの姿を追い続けてきた。

11年半前に念願かなって実車を手に入れたのだが、そのきっかけは小学生の頃までさかのぼる。



「当時、父親が軽自動車のフェローに乗っていて、一緒にダイハツの販売店に行くと、いつもコンパーノ・ベルリーナがありました。

父に『うちもベルリーナを買いたいね』なんて言いながら、眺めていました」

 ピカピカに輝いているベルリーナは、尾嵜少年にとって憧れのクルマとなる。

そんなある日、自宅近くの国道が大雨で冠水して、乗っていたフェローがあふれた水の中で立ち往生してしまった。

動けなくなって困っていた時に、その状況を助けようと1台のクルマが止まってくれた。

煌々と光るヘッドライトの奥に見えたクルマは、紛れもなくコンパーノ・ベルリーナだったのだ。



「オーナーの方がずぶ濡れになってフェローを押してくれて、その場を切り抜けることができました。

その時のいい印象が、今も心に刻まれています」


左から水温計と燃料計が入ったコンビネーションメーター、時計、スピードメーターの順。





純正のホイール&ホイールキャップに、 タイヤは155/80R12のヨコハマS208を装着。





エンブレム類は当時のクルマの例にならい、一つひとつにデザイナーのこだわりが感じられる。





アルフレッド・ビニヤーレのバンボディをダイハツ社内で変更したとは思えないほど、見事なフォルムのベルリーナ。

エンブレムも相当凝っている。




掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年12月号 Vol.148(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Satoshi Kamimura/神村 聖

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