クルマ酔いになってしまった娘も、家族全員ルーチェのことが大好き|69年式 マツダ ルーチェ 1500 デラックス Vol.3

丸形4灯ヘッドライトを配置、シンプルながら押しの強いフロントデザインを持つ。

       

オーナーの運転の考え方まで変えた上、家族全員に愛される

元マツダディーラーのメカニックで、祖父の代から60年近く続く自動車販売店を継ぐため、15年ほど前に戻ったオーナーの鈴木さん。

26歳の時に手に入れたコスモスポーツを今も大切に乗り続け、ずっとスポーツカーとオープンカーにしか興味がなかったと話す。

それが4ドアセダンを持つことになり、クルマとのかかわり方、考え方が変わったとか。



「ルーチェは足が遅いし、乗り心地は軟らかい。生活の中で使うふつうのクルマです。でも運転していると気持ちが穏やかになり、スピードを出して走りたいという気持ちも起こらなくなる。この感じが心地いいと思い始めました。スポーツカーに意識が向いていた時には、感じられなかったことです」

 3人の子どもたちと一緒に、旧車のイベントに出かけることもあるそうだが「乗り心地が軟らかいのと、旧車独特の車内の匂いが原因で、娘がクルマ酔いになってしまったことがありました」と苦笑する鈴木さん。

だが家族全員ルーチェのことが大好きで、クルマにとっても、とても幸せな日々を送っているようだ。



 ウオーターポンプが壊れた時には国内にパーツがなく、オーストラリアから取り寄せたなど多少の苦労はあった。

だがルーチェはこの先、ずっと鈴木さんの元で維持されていくはずだ。


6人乗りのベンチシートは運転席と助手席でリクライニング機構を持つ。





フロントグリルとリアフェンダーのエンブレム。

65年のプロトタイプの写真と見比べてみると、どのエンブレムもそのまま実車に再現されていた。



掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年12月号 Vol.148(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Satoshi Kamimura/神村 聖

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