買って2ヶ月でレストアへ! クラックや腐りがあったボディも美しく蘇る|71年式 三菱 コルトギャラン AIIGS Vol.2

流体力学と風洞テストから生まれた「ダイナウェッジライン」のスタイルは、美しいばかりでなく、高速での空気の乱れが少ないため、100km/h走行中でも小声で会話ができたとか。ボディサイドの白いストライプは、当時と同様に手描きのペイントで再現している。

       

「仕事に向かう父の後ろ姿」を映したようなリアフォルムも蘇る


ボディの塗装を総剥離する作業を開始早々、右フロント側のスタビライザー取り付け部分にクラックが見つかる。

担当者からは、「本当に直しますか?」と念を押されるような状態だったが、佐藤さんの強い思い入れもあって、もちろん作業は続行。

クラックが入っていた部分は切り取られ、強度が出るように鉄板を当てて溶接された。

また、レストアに必要なパーツ類は、三菱ディーラーのネットワークを活用して探し出して集めた以外に、ネットオークションで入手したものもあった。

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 苦労のかいあって、ボディのレストアは翌06年5月に完成。

純正色のオリンポスオレンジのボディカラーは新車のように輝き、ボディサイドの白いストライプも見事に再現されていた。




1.5Lの4G31型エンジンを搭載するコルトギャランAIIGSをベースにラリーマシンが開発され、71年サザンクロスラリーでデビュー。

ゴール目前までトップをキープしていたが、トラブルにより惜しくも総合3位フィニッシュとなった。

今でも軽快な走りやサターンエンジンのサウンドは魅力的だ。




R(リラックス)・L(ラグジュアリー)設計とうたわれたキャビンには、ジェットファンベンチレーションを採用。

また、ステアリングが上下50㎜移動できるチルト機構を装備していた。




ヘッドライトは角型で、その横にはエアインテークを設け、個性を際立たせている。

また、サイドマーカーは視認性を高めるため、大型でサイドに回り込んだデザインを採用。





フロントフェンダーには、「COLT」と「AⅡ」の文字が組み合わされたエンブレムが装着されている。





立体感のあるホイールキャップは純正当時モノ。

タイヤはBSのRD-108 STEELの155SR13を装着。



掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年12月号 Vol.148(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)


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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Akio Hirano/平野 陽

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