ヘッドライトが隠れてる! レトロフューチャーが今も見ても新鮮|71年式 三菱 コルトギャラン AIIGS Vol.1

       

幼少期の父との思い出のクルマ、その後ろ姿に憧れて購入


航空機の技術を取り入れた、進歩的なメカニズムを誇っていた三菱から、1969年12月に、斬新なスタイルを採用したコルトギャランが登場した。

車名にこそコルトの名が受け継がれているが、それまでのコルトとは一線を画した「ダイナウェッジライン」というスポーティーなスタイルが評判となり、三菱の大ヒット作となった。


ヘッドライトにはコンシールド(隠された)タイプのライトカバーが純正オプションで用意された。ただし、ハメ込み式で、取り付け部のツメがもろく、走行中に外れてしまうことがあるため、普段は取り外して保管しているとのこと。


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 今回紹介するコルトギャランAIIGSのオーナー佐藤正裕さんは、「保育園の頃、父親が乗っていて、朝出勤していく時に母親と見送っていました。

その時のAⅡGSの後ろ姿のカッコ良さが忘れられず、いつかは乗りたいと思って探しました」と当時を振り返りながら、AⅡGSへの思いを語ってくれた。


 佐藤さんの強い思いが通じたのか、ルーツ・オブ・ギャランのメンバーの紹介で、2005年7月30日に購入。

フロントフェンダーの下回りなどに腐りなどがあり、決して良い状態ではなかったため、9月末にはボディのレストアを開始。

ただし、予算の関係もあって、エンジンは降ろさず、フロント&リアガラスも外さない作業を依頼した。



 この面倒なレストアを受け付けてくれたのが、なんと三菱ディーラーの板金工場。

通常は受けてもらえないような作業だが、佐藤さんの義父が勤めているという縁を最大限に活用して、AIIGSのレストアをお願いしたのだという。




Cピラーの根元にはAⅡGSの由来となった「GRAND SPORTS」の文字入りエンブレムを装着する。

白いストライプは、「ダイナウェッジライン」に沿って描かれていて、ピラー付近はホップアップラインとなる。





助手席側のグローブボックス下側にはオプションのクーラーを装備。

今も動作可能



三菱独特の楕円曲面無反射メーターは特許を取得。

どんな位置からもメーターの文字は読みやすく、メーター針の先端はオレンジ色。

左からスピード計、時計+水温計+燃料計+インジケーター、6500rpmからイエローゾーンで、8000rpmまで刻まれたタコメーターというレイアウト。




掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年12月号 Vol.148(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:HIRANO AKIO/平野 陽

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