さまざまなアイディアで一躍人気モデルとなった上級ハードトップ|ホンダ アコード・インスパイア AX-i Vol.2

右側に35度傾けて搭載することで、低重心化と低ボンネット化も実現した。

       
エンジンを縦置きにフロントミッドシップで搭載するために、さまざまなアイデアが取り入れられた。

トランスミッションもエンジンと同じように縦置きにし、デフギアをエンジン中央左側に配置。

そして、ドライブシャフトはクランクケースを貫通させるという画期的な構造とするとともにエンジンを35度右へ傾斜させて、低重心化も図られている。

ちなみに搭載される直列5気筒2Lエンジンは、SOHCながら1気筒あたり4バルブを持ち、アルミブロックや一次偶力バランサー機構などを採用。

高出力とともに低振動&低騒音、滑らかなフィーリングを実現する、軽量・コンパクトなユニットに仕上げられた。


 もちろん、4ドアハードトップのスタイリングもインスパイアを語るうえで外せないポイント。

ロングホイールベースと短いフロントオーバーハングが大胆かつ個性的で、伸びやかなプロポーションが上級車にふさわしい高級感と上質感を演出している。

さらに、クリアで奥行き感のあるマルチリフレクターヘッドライトやハイブリッドリアコンビネーションランプなどを採用したことで、その魅力がいっそう引き立てられているのだ。



 ちなみに92年のマイナーチェンジでは、前後に大型バンパーを備えたワイドボディ仕様を追加。こちらには2Lのほかに2.5LのG25A型も搭載され、車名も「インスパイア」として発売された。


室内は快適性だけでなく、ドライビングが楽しめるよう設計。レジェンドに続き、SRSエアバッグシステムもオプションで設定された。




レンズ3層構造による、ハイブリッド・リアコンビネーションランプ。ウインカーとバックランプは、消灯時は淡いオレンジに見えるが、点灯時には濃いオレンジと白色に発光する。



インパネ右側には、クルーズコントロールのメインスイッチやサンルーフの開閉スイッチを配置。クルーズコントロールはAX-iに標準装備で、操作はステアリングのボタンで行う。


クオーターピラーにソフトパッドがあしらわれ、リアインテリアランプも内蔵。ミディアムサルーンらしく、リアシートの乗員への配慮も怠っていない。

ハチマルヒーロー 2019年 05月号 vol.53(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text: Rino Creative/リノクリエイティブ photo:Satoshi Kamimura/神村 聖

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