16年ぶりに復活のGT-R。アテーサ&ツインターボで世界の猛者を蹴散らした第2世代GT-R|日産 スカイラインR32 GT-R Vol.1

       

3世代があるGT‐R

GT‐Rを大きく分けると、3つの世代に分類することができる。

レースで50勝という金字塔を打ち立てたハコスカと、生産台数197台の希少なケンメリが第1世代、ターボ+4WDで武装したR32からR34が第2世代。

そして、世界の名だたるスーパーカーと肩を並べる現行モデルのR35が第3世代だ。

どのモデルも注目を集め、大勢のファンに愛されてきたが、なかでも強烈なインパクトを残したのが1989年に登場したR32である。


  「あの」GT‐Rが16年ぶりに復活したのだから、話題になるのは必然。

さらに、モータースポーツでの活躍を念頭に置いて開発され、当時の最新技術を用いてファンの度肝を抜いた。

その最たるものが、GT‐Rのために開発された直列6気筒2.6Lツインターボのエンジン。

このRB26DETT型は、ギャレット製T3型ターボチャージャーを2基ドッキングし、大型空冷式インタークーラーや6連式スロットルチャンバーを採用。

これらにより、圧倒的なスペックとともに、リニアなレスポンスを実現した。

また、シリンダーブロックにアルミではなく鋳鉄を用い、ヘッドボルトのサイズアップをするなど、強度も高められている。ちなみに2.6Lという排気量は、レースのレギュレーションに合わせたものだった。

グループAマシンのシートをモチーフに、ロードカー用にリファインしたモノフォルムバケットシートなど、すべての画像をチェック


ホイールはR33GT-R純正。これはオーナーが購入したときから装着されていたもの。ちなみに純正アルミも入手したそうだ。ブレーキは、前4ポット、後2ポットの対向キャリパーとピンホールローターを装備する。



燃料タンクもGT-R専用サイズ。基準車の容量は60Lだが、GT-Rは72L。そのため後方から見ると、タンクの存在がはっきりと分かる。



大型空冷式インタークーラーは前置きで装着される。


純正エアロとは思えないほど存在感抜群のリアウイング。これにより、大きなダウンフォースを発生させている。



グループAマシンのシートをモチーフに、ロードカー用にリファインしたモノフォルムバケットシート。高いホールド性はもちろん、長時間乗車による疲労感軽減にも効果的。


ハチマルヒーロー 2019年 05月号 vol.53(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : Motosuke Fujii(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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