2L時代は1133台、2.4Lはわずか424台のみ! ディーノと同じエンジンを搭載するフルオープンカー|68年式 フィアット ディーノ スパイダー Vol.2

ディーノ・スパイダーの登場から4カ月後となる67年4月には、リアクオーターウインドー周囲の処理を除けば、同じジウジアーロの手によるいすゞ117クーペに酷似した、ゴージャスなベルトーネ製4座ボディを持つディーノ・クーペも登場。スパイダーとの二枚看板となったのだ。


 かくして、フェラーリ版のディーノと合わせてF2ホモロゲーションを取得。

所期の目的を果たしたフィアット・ディーノ・スパイダー/クーペだが、69年にはさらなる進化を迎えることになる。

V型6気筒エンジンは、従来の総アルミから鋳鉄ブロック+アルミヘッドに変更。排気量も2418ccに拡大した。

また、急ごしらえの感が強かった2L時代には古典的なリジッドだった後輪のサスペンションも、当時のフィアットの大型高級車「130」と同じストラット+コイルの独立懸架に改められ、ロードホールディングは大幅に改善された。



 これらの改良により、スパイダーの車両重量は1150kgから1270kgまで増加したものの、排気量拡大の効力で最高速度は2L版と同等の水準を維持。

0~100km/h加速は2L時代の8.5秒から8.3秒と、若干ながら向上を見た。そして72年に生産を終えるまでに、2L時代は1133台、2.4L版はわずか424台のみが、ラインオフしたとされている。



レザーでしつらえられたシートは、当時としては深めのシェイプを見せるが、クッションはかなりの分厚さ。やはり高性能GTとしての資質が追求されていた。



メッキ仕立てのセブリング型ミラーは、オリジナルでも採用されていたが、助手席側はオプションかと思われる。



「FIAT」と「Dino」のレター。そしてピニンファリーナの紋章からなるトリプルネームは、フィアットのファンにとってもディーノのファンにとっても希少。


ノスタルジックヒーロー  vol.164 2014年 08月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Hiromi Takeda/武田公実 photo:Daijiro Kori/郡 大二郎

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