ワークスパーツフェチのきっかけはルーカス機械式インジェクション|69年式スカイライン 2000 GT-R vol.1

       

ワークス部品×渡辺チューンの融合

2つの魂が重なる理想のPGC10

「やはり、手を加えるなら頂点目指したいですね。もちろん、現在の技術で製造された部品の方が精度も材質もいいのは分かっていますが、純正のレース用部品があるなら試してみたいという思いは今も強いです。当時モノでフルパワーを出す、高回転まで回るように仕立てることで、日産ワークスカーの息吹が感じられるところが魅力です」

 自らワークスパーツフェチだと公言する山崎光三さん。「GT-Rオーナーズクラブ中部」の2代目会長として、イベントを企画するだけでなく、他クラブとの交流も行うなど、仲間とともにGT-Rライフを満喫している。

 愛車は1969年式のPGC10。79年に購入し、40年間共に走り続けた、まさに生涯の相棒といえる存在だ。見た目はノーマル然としているが、エンジンだけでなく、細部にわたってレース用部品がふんだんに使用されている。

「ワークス用部品にハマるきっかけとなったのは、購入後、まもなく手に入れたルーカス機械式インジェクションです。最初はスライドバルブだけでしたが、『これがレース用部品の最高峰か』とえらく感動しまして。それからですね、収集癖が始まったのは。アンテナを張り巡らせて、1つ、また1つと手に入れて、増やしていきました」



1969年式は3分割グリルが特徴。各部コストを度外視した作り込みがなされ、パーツ点数も多い。ロービームはCIBIE製に交換されている



エンジンはGT-Rサービスワタナベにて17年2月に完成。ワークス2本リング鍛造ピストンにチタンコンロッドの組み合わせで、カムは300度/10㎜リフトのLカム。ピックアップも鋭く、8400rpmまでストレスなく吹け上がる。



ホイールはRSワタナベ。ナットはレース用のオープンナットを装着してワークスのイメージに。



ラジエーターはNP35製ワークス形状を装着。

ノスタルジックヒーロー  vol.197 2020年 02月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Shinichi Yamazaki/山崎 真一 photo:Motosuke Fujii/藤井 元輔

RECOMMENDED

RELATED

RANKING