パワートレインも換装に7ヶ月!|ワンオフエアロの日産フィガロ 2

剣持さんの基本的な考え方として、自分のフィガロに組み込んでみたいカスタマイズのアイデアを思いついたとき、そのイメージに合った市販パーツがない場合は、すべてワンオフで製作してしまう。

たとえばフロントバンパーの下に付いているリップスポイラーはFRPで造り、インパネの上にあるダッシュカバーは、寸法取りをして造ってもらったという具合。そうしたこだわりが積み重なった結果、これまでの投資額は高級乗用車1台分を遥かに超えているそうだ。

 そして今回のモディファイでもっとも大変だったのが、パワートレーンの換装。約7カ月間クルマを預けっぱなしにして、ようやく走れる状態にまでこぎ着けたのだという。

「エンジンスワップの定番はスーパーターボへの換装なのですが、それでは面白くないので、水上自動車さんと相談して、K11マーチのG13型エンジンをベースにしました。AE86用の4連スロットルを使って、ワンオフのインテークマニホールドでジョイント。タコ足からマフラーエンドまでも、ステンレスパイプを使ってワンオフです」

 そして今なお、細かなセッティングの最中だというのがCVTの制御。過去に誰もトライしたことがないはずだというレース用ECU、モーテックM4を使って、究極のドライバビリティの実現を目指している。

 「近い将来、今度はエアサスを入れたいと思っているんですよ」

 フィガロの次のモディファイへの助走は、すでに始まっている。剣持さんの野望は、まだまだ尽きないのだ。



フロントフードのピンストライプは、ムーンアイズのワイルドマン石井さんの作品。フロントグリル内のウインカーレンズは、ミニ用パーツを使用。



リアスポイラーは、コペンの純正パーツを加工流用。


リアのテール&ブレーキランプは、中身をLEDに入れ替えている。



給油口には、千葉のサンアイクカンパニーのモヒカン・ビートンさんのキュートなグラフィックスが入る。



きれいな弧を描いているタコ足も、同様に現物合わせで造りだしたワンオフ。すべての作業は水上自動車に依頼している。あとはエンジンとCVTのセッティングをつめていくだけだ。


AE86の4連スロットルを斜め上に向けて装着するために、インテークマニホールドを削りだして製作した。

ハチマルヒーローvol.12 2009年 12月号 (記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Keniji Ichi/市 健治

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