K10マーチに魅せられて4台の「マーチR」を持つオーナー|競技仕様のマーチR 1

フォークリフトの整備、販売を主な業務とする阿部マシンサービスの代表である阿部義之さんは、K10マーチのファンの間では、少し知られた存在だ。ただし、その姿を公開するのは今回が初めてかもしれない。というのも、みんカラなどのインターネットサイトを通じて、K10マーチ系のパーツ販売や情報発信などをしているからだ。

「普段の仕事の8割ぐらいがフォークリフトの整備や販売で、残りの2割の時間でクルマの仕事をやっている感じです。マーチ関係は、日が暮れた頃から始めるといった感じですね(笑)」

 K10マーチが好きな人は全国にもたくさんいると思うが、それにしてもカタログモデルのラリー専用車「R」だけを実動車2台、部品取り車2台、計4台も持っているというのは、マニア度が高すぎると思うのだが……。

「私の父親がモータースポーツが好きで、毎月プレイドライブ(編注:弊社刊のモータースポーツ専門誌)を買って読んでいました。私もいつも誌面を眺めていて、いつしかマーチRが憧れのクルマになっていました」

 運転免許を取得して、最初に手に入れたクルマがK10マーチのGコレットで、いつかはマーチRに乗りたいとずっと思っていたそうだ。そして5年前に元ラリー車のRを個人売買で購入。そして2年前の秋、そのラリー車を整備していたら、突然訪れた男性から「マーチRがあるので買い取ってくれないか」といわれ、物を見に行ってビックリ! ほとんどオリジナルのままで、競技に使っていないマーチRがそこにあったのだ。

 こうしてマーチRのある生活に熱中し始めた阿部さんは、パーツの開発にも着手。K10マーチとそれをベースとしたパイクカー、Be‐1、パオ、フィガロにフィットするマフラーを製作した。当分の間、阿部さんのマーチR熱は収まることはなさそうだ。



「日が暮れてからがマーチ関係の作業をする時間です」という阿部さん。ちょうどMA09ERT型エンジンのオーバーホール中だった。かなり以前からマーチのスーパーチャージャー+ターボチャージャー付きエンジンは、日産のパイクカーへの換装目的で使われることが多く、その結果、車体まで含めて程度のよい状態で残っているRやスーパーターボは、かなり少なくなってきている。ちなみにメイン写真で阿部さんと一緒に写っているのは、クルマ仲間の藤澤明さん。藤澤さんもマーチRのオーナーで、こちらは現行の国内競技車両規則に合致した、バリバリのラリー仕様車だった。


阿部さんが最初に手に入れた元ラリー車のR。



助手席の前のインストルメントパネルには、ラリーコンピューターJX555とマップツインE-2が装着され、6点式ロールケージも入っている。



だが実際にこのRでラリーには出場したことはなく、ダートトライアルの練習会に参加しながら、マイペースで走りを楽しんでいる。

ハチマルヒーローvol.12 2009年 12月号 (記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Satoshi Kamimura/神村 聖

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