Vマウント化されたオイルクーラー見せます! サーキットから街乗りまで! 旧車ベテランのオールラウンダー 240Z 3

L28型改の3.1ℓ仕様となっているエンジン。ヘッド、バルブ、カム、ピストン、コンロッド、クランクと一通り手が入ったフルチューンだ。キャブはソレックス50PHHで、ヒートプレートには断熱材が貼られ熱対策に念を入れている。ラジエターはターンフロー式で、スワールポットとヘッダータンクを装着して高熱時の気泡対策を施してある。

街乗りとサーキットの両立という面で、ミッションはニスモ製のS15シルビア用6速MTを装着。純正5速よりもクロス気味に使えるので、ファイナルを変えずともいろいろなサーキットで走りを楽しめるというわけだ。

 こうして各部を効果的にモディファイしたこの240ZGの、実際のサーキットでの速さが気になるところだが、筑波では1分3秒台、富士では2分フラットというから、その速さが本物であることがわかるだろう。

 「街乗りもサーキットも楽しみたい」というオーダーを旧車に求めるのは、ひと昔前だったらない物ねだりに過ぎなかったかも知れないが、いまや水上さんのようなプロフェッショナルの手で、そういうクルマ造りは現実の物となっている。クルマは走ってナンボ、という人には気になる1台のはずだ。


Vマウント化されたオイルクーラー。ツインで装着することで、冷却効率を高めている。



スペアタイヤは外され、代わりにボッシュ製燃料ポンプとコレクタータンクを設置。サーキットでの走りを楽しむのなら、横G対策でこうした装備も必須になってくる。



エンジンの点火を制御するMSDは助手席足元にセット。



運転席脇にはブレーキバランスを調整するプロポーショーニングバルブを設置。


Nostalgic SPEED vol.002 2013年 11月号 (記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Takayoshi Suzuki/鈴木貴義 photo:Akio Hirano/平野 陽

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