3.1L仕様で約330ps! サーキットから街乗りまで! 旧車ベテランのオールラウンダー 240Z 1

水上自動車といえば、旧車の徹底したフルレストアをはじめ整備全般を行うショップとして、旧車オーナーたちから知られた存在だ。また代表の水上公弘さんはかつてプライベーター時代に、L型の最高速度記録(290・45km/h)を打ち立てたこともあり、ボディからエンジンまで旧車を知り尽くした人物である。そんな水上さんがあくまで走りを楽しむ「自分用」として仕上げたのが、この240ZGだ。

 これは「仕様」ではなく、本物の240ZGだが、水上さんはチューニングを敢行。「自分用」とはいいつつ、このクルマの製作コンセプトは「お客さんに近いクルマ」であり、さまざまなチューンをテストし、その効果をお客さんのクルマへとフィードバックする役目も担っているのだ。なのであまりハードなチューニングは施さず、ボディ補強もスポット増しなどはせずに最小限にとどめている。速さのレベル設定はあくまでもストリート重視で、プラスαの部分でサーキット走行を楽しめればよい、という考えのもとで造られている。

 エンジンはL28型改の3.1L仕様で、アルゴンヘッド、オリジナル74度カム、ビッグバルブ、CPピストン、H断面コンロッド、フルカウンタークランクとひと通り手が入ったフルチューン。しかしあくまでも街乗りがメインなので、中低速のトルクを重視した仕様になっているという。キャブはソレックス50PHH、エキマニはオリジナルの6‐1集合タイプで、約330psを発生するそうだ。

Gノーズ
Gノーズ下部には見慣れぬダクトが追加されているが、これはVマウント下側のオイルクーラーにエアを導入するためのもの。ウインカー横のダクトはキャブへのエア導入用だ。


240Z下回り
アリゾナZカー製のビレット製ロアアームと、デフキャリア&ブレースを装着。


240Z下回り2
フロントのロアアームもビレット製の物を組み合わせ、支持部は全てピローボール化している。

240Zリアタイヤ
ホイールはRSワタナベ8スポークの16インチ。フロントが8.5J、リアが9.5Jというサイズを履く。


240Zホイール
ブレーキはフロントがMK63、リアはR32タイプM用を流用し4輪ディスク化。

Nostalgic SPEED vol.002 2013年 11月号 (記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Takayoshi Suzuki/鈴木貴義 photo:Akio Hirano/平野 陽

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