俺のスカイライン GT-Rとの出合いが人生をも変えた 1

メッシュのフロントグリルと黒く塗られたフェンダーミラーは、ケンメリGT-Rのオリジナル。

       
ハコスカGT-Rとして親しまれているKPGC10は、国産旧車の人気車ランキングで長年第1位に君臨し続けている。

GT-R伝説第2章として73年1月に世に送り出されたのが、ケンメリGT-Rの愛称で親しまれている、KPGC110だった。広く知られているように、生産台数は197台。少し大柄となった4代目スカイラインのボディにS20型エンジンを搭載。復活させた日産の意欲に、ファンたちは感激した。しかし4カ月後には生産終了の発表……。時代は排ガス浄化への対策が急務となり、新車に搭載するエンジンとして、S20型を生きながらえさせる術を失っていた。これもまたメーカーの日産としては仕方ないことだった。希少車として語り継がれるケンメリGT-R。その存在は今なお、輝き続けている。


クルマのフロント
ボディの塗装もオリジナルのままであり、経年による多少の劣化も見られるが、あえてそのままにしてある。フロントグリルの赤いバッジには「がんばろう佐原の町並」の文字。オーナーの地元、千葉県香取市は、東日本大震災で地盤の液状化現象など甚大な被害を受けた。しかしその事実があまり世の中に知られていないということで、そのアピールの意味を込めて装着している。


クルマのリア
純正リアスポイラーが装着されたリアに貼ってあるステッカーは、プリンスガレージかとりのもの。ハコスカGT-Rでは、リアのエンブレムは四角い枠付きでGT-Rの文字が入っていたが、ケンメリでは文字のみでデザインされたものになる。







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掲載:ノスタルジックヒーロー 2013年2月号Vol.155(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

photo:Isao Yatsui/谷井功

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