オーナー自身3台目となるチェリークーペはオーバーフェンダーで武装|日産初のFF(前輪駆動)乗用車|74年式 日産チェリークーペ 1200 X-1・R vol.1

オーナーの小林朗さんは、以前、今回の取材車両であるチェリーX‐1・Rとともに、本誌に登場している。

「いすゞ117クーペXEに乗っていた時に、友人でガレージビーグル代表の川野さんに『ちょっと懐かしいチェリーX-1・Rが下取りで入ったけど、見に来ない』と誘われました。実車を見に行ったら気持ちがグラッときて、ほとんど衝動買いでした」

 そうして17年前に手に入れ、その後間もなく、本誌が取材を行った。それがきっかけで、チェリークーペへの愛着がさらに増した小林さんはレストアを敢行。写真を見てのとおり、往年のチェリークーペの独特のフォルムが、見事に甦ったのだ。

 小林さんにとってチェリークーペは特別なクルマで、このX-1・Rで3台目となる。最初のクルマは運転免許を取得して初めて買った、ベージュのレザートップがよく似合う、アイビィグリーンのクーペX-1・Lだった。

「当時は日産サニーの整備士として働いていたのですが、スタイルと加速の良さに魅せられて、チェリークーペを購入しました。通勤はもちろん、山や海へ遊びに行く時も、いつもチェリーで出かけていました」



シリーズ唯一の13インチタイヤ&ホイール装着車ということで、腰高な印象もあるサイドフォルム。最低地上高は何と195mm。



バンパーにポジションランプが付き、彫りの深い顔を持つ後期型X-1・R。



テールランプまわりのデザインは、前・中期型と写真の後期型とでは、リング部分の造形が異なっている。



X-1・Rは強化ハードサスペンションを装備。取材車両のタイヤはGY GT070 175/70R13、ホイールはRSワタナベ・エイトスポークを前後ともに装着。



リアサイドパネル。ともにRの文字は赤の差し色となっている。

ノスタルジックヒーロー Vol.145 2011年6月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:AKAMATSU TAKASHI/赤松 孝

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