超前衛派のフランス製スモールカー パナール 3


 現在、日本国内に生息するパナール・ディナXは、片手に余る台数と言われる。今回の輸入車版懐古的勇士にご登場いただいた51年式ディナXはその一台。伊香保「おもちゃと人形 自動車博物館」横田正弘館長が、数あるコレクションの中でも、今もっとも気に入っている愛車である。

 ご存じのとおり「スプレンドーレ」各イベントを主催する傍らで、ご自身も国内外のクラシックカーラリーに積極的に参加している横田館長は、数年前のさるラリーイベントでこのクルマと遭遇。たちまち恋に落ちてしまったとのこと。そして、周囲のクラシックカー仲間たちにその熱い思いを漏らしたところ、あたかも伝言ゲームのごとく前オーナーに伝わり、ようやく昨年になって館長のもとに嫁いでくることになったというのだ。

 もともとメカニカル系は素晴らしいコンディションにあったという、このディナX。以前は少々くたびれていた外装のペイントなども、現在ではきれいに仕立て直され、今や非の打ちどころのない美しい一台となっている。

 これからは、館長のアシとしても使用される一方で、国内のクラシックカーラリーに参加するパートナーとしても活躍する。どこかのイベントで遭遇することもあるだろう。間違いなく「一見に値する1台」である。





ノスタルジックヒーロー 2016年6月号 Vol.175(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Hiromi Takeda/武田公実 photo:Jyunichi Okumura/奥村純一

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