弱点は事前に万全の対策を Mind of One Owner 先輩オーナーに学ぶ ワンオーナーへの道

ワンオーナーへの憧れは誰もが抱くこと。
しかし、すべての人が実現可能な旧車ライフではない。ここでは今回登場したワンオーナーに
自分たちが実践してきたワンオーナーへの道を紹介
参考になる秘訣が隠れているかもしれない








無理せずにプロへお任せ

コロナ2000GTのオーナー高橋さんは、基本的にメンテナンスをすべてディーラーにお任せ。長年、ディーラーへお願いして、お互いの信頼関係が築かれているようだ。
 旧車のメンテナンスで困っている人は、ディーラーに相談してみるのもいいだろう。在庫パーツがなかったり、修理するための道具すらなかたりするかもしれないが、何らかのアドバイスをもらえるかもしれない。
 知識のないまま、無理して自分でやると故障の原因でもある。

近くのトヨタディーラー。トヨタ一筋50年のオーナー高橋さんらしく、現場メカニックにも知り合いがいて、気軽にメンテナンスをお願いしている。

最近はエンジンガスケットを交換した。30年以上前のエンジンだが、意外と交換部品も出てくるようだ。これはディーラーの強みだろう。


弱点は事前に万全の対策を

 ボディのサビに苦労させられたという北原さんは、サイドシルを板金し直している。その際、再びサビで苦労しないようにと水が溜まらないように加工してしまった。
 自動車整備が本職なので、簡単な加工や部品の追加などは、一般のオーナーに比べれば恵まれているのかもしれない。しかし、壊れやすい部品を汎用品に替えたり、大きなトラブルにならないように、事前の対策を万全にすることは、誰にでも見習うことができるだろう。


大切に乗っていたにもかかわらず、サイドシルはどうしてもサビで朽ちてきてしまうという。モールから上は大丈夫だったのに、指でさしている所はボロボロだったという。どうしても入ってきてしまう水を溜め込まないように、サイドシルに大きな排出用の穴を空けている。穴を空けてしまうことに躊躇してしまうが、サビ対策の効果は高いようだ。


キャブレターの下にあるのは、ガソリンが漏れた場合の受け皿。パイプでエキゾーストパイプを避けて外部へ排出されるようになっている。熱くなった部分へガソリンが落ちるのは危険と装着した。


きれい好きが長持ちの秘訣

クルマを長持ちさせるためには、何も高度な技術を持ち合わせていなくても大丈夫。石山さんのようにクルマに対する愛情がポイントだ。

 ドライブ後はキレイに拭き上げる。ただこれだけの行動だが、日々のクルマの変化にも気付きやすい。飛び石で塗装がはげていれば、すぐにタッチアップしてやり、オイル染みが出ていれば、原因を探す。きれいなクルマは故障も少ないし、事故も少ないというのは、理にかなった格言なのかもしれない。


仕事場には真っ白い布が山積みにされている。クルマを拭くためにと、仕事で余った布を溜めている。余った布といっても、どれも洗い立てのように真っ白だ。ガレージに入れた後、パブリカと会話をするようにクルマを磨くのが石山さんの日課になった。笑顔がこぼれ、きれい好きな性格がよく表れている。


普段は使っていないオリジナルのキー。大事に保管している。キーケースは当時のトヨタ純正品のレプリカで、オーナーズクラブで作ったもの。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2008年 08月号 vol.128(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部

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