天然の床暖房と隙間風 思い出と夢を運ぶラブワゴン ダイハツ・デルタワイドワゴン 2

オーナー自らの手でメンテナンスされたことで、愛情をたっぷり注がれたダイハツ・デルタワイドワゴン。現代の道路でも過不足なく走り、平均燃費は10㎞/ℓを記録するという。まだまだ現役だ。

ダイハツ デルタワイドワゴン

 念願の昭和な箱車、デルタワイドワゴンを手に入れた鏡原さん。
 自身で細々とプチレストアを施し、今では機関も絶好調。現代的な快適装備も加え、ファミリーカーとしても不満のない状態にまで仕上げた。

「たまに最近のクルマに乗せてもらう機会があると、密閉され過ぎてて息苦しくなる。デルタワイドワゴンは隙間風がほど良く、エンジンが下にあるから冬は天然の床暖房みたいで快適なんです」とは、ご結婚されたばかりの奥様の談。

 なるほど、自動車の快適性は最新が最良ではないんだな……と目からウロコ。
 これもひとつのエコなファミリーカー像と言っても語弊はないだろう。



スクエアなスタイルにアクセントを加えるルーフレールは、八幡のスクラップ工場に転がっていた13型クラウンワゴンから外してきたもの。



運転席を倒すと姿を現すエンジンは、マイナーチェンジ後に搭載された13T-U型。54年排出ガス規制適合の水冷4気筒OHV1770㏄で92psを発揮。





初代タウンエースへの気持ちも捨てきれず、エンブレムやホイールキャップなどはいつでもスワップ可能。OEM車だからこそ成せる業。




掲載:ノスタルジックヒーロー Vol.143 2011年02月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text&photo:Shojiro Kuwano/桑野将二郎

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