日本初のターボエンジン搭載車。それは日産の高級セダンだった!【1】1981年式 日産 セドリック 4ドア ハードトップ 200ターボ ブロアム

トランク右エンドに装着されるグレードバッチにもTURBOの文字

       
日本初のターボエンジンを搭載、1980年代を象徴する高級サルーン

【 1981年式 日産 セドリック 4ドア ハードトップ 200ターボ ブロアム Vol.1】

 厳しい排ガス規制により不遇の1970年代を過ごした自動車業界。スポーツモデルは次々と牙を抜かれ、真のパフォーマンスを発揮することが許されなかった。各自動車メーカーは燃費性能の向上と排出ガスのクリーン化という命題と向き合い、それを解決するために知恵と技術を振り絞ったのだった。そんな排ガス規制への対応もひと段落した1970年代後半、新たな時代の足音が聞こえてきたころに、その後10年間の国産車の方向性を決定付けるクルマが登場した。それが1979年6月にデビューした430セドリック&グロリアだ。

 430が示した道筋、それはターボ。デビューから4カ月後の1979年10月、国産乗用車初のターボエンジンが投入されたのだった。430のデビュー時に用意されたガソリンエンジンは2Lと2.8Lで、いずれも歴史の古いL型。インジェクション化されるなど、さまざまな改良が施されているとはいえ、新鮮味とインパクトに欠けることは事実。しかも、日産を代表する高級セダンのセド・グロの新型には、このエンジンでは力不足と言わざるを得ない。


>> 【画像16枚】購入時はグロリアグリルが装着されていたそうだが、セドリック後期グリルに交換されたグリル回りなど。ちなみにグロリアグリルは横桟デザイン



>> リアガラスがボディサイドまで回り込んだクリスタルウインドーがハードトップのデザインアイコン。セダンとはリアドアの形状が異なるもの特徴だ。





>> 前後バンパーは購入時から大型カラードバンパーが装着されていた。このバンパーは後期の2.8Lモデル(280Eブロアム)専用装備で、3ナンバーとなる。

【2】に続く

1981年式 日産 セドリック 4ドア ハードトップ 200ターボ ブロアム(K430)

Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4690×1690×1410
ホイールベース(mm) 2690
トレッド前/後(mm) 1415 / 1380
車両重量(kg) 1485
エンジン型式 L20ET型
エンジン種類 直列6気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 78.0×69.7
圧縮比 7.6:1
最高出力(ps / rpm) 145 / 5600
最大トルク(kg-m / rpm) 21.0 / 3200
変速比 1速 2.842 / 2速 1.542 / 3速 1.000 /
4速 0.686 / 後退 2.400
最終減速比 4.375
ステアリング ボールナット
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン / 5リンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 185SR14(前後とも)
発売当時価格 293.4万円


初出:ハチマルヒーロー 2016年 5月号 vol.35
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1981年式 日産 セドリック 4ドア ハードトップ 200ターボ ブロアム(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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