エンジン不調を機に再び本格的なレストアを行い見事に甦った 69年式 マツダ コスモスポーツ 3

最も気になっていたのが、パテで盛っていたため経年変化で湾曲したボンネット。
前から見ると口が開いたように見えていた。

もうひとつ気になっていたのはエンジンの不調。調べてもらうとエアクリーナーが傷んだまま塗装だけしてあることがわかった。

これらの修理を依頼するとともに、無理に初期型、後期型のオリジナル性にこだわるよりクルマの調子を大切にする星野さんの提案でラジエーター前部にあったガソリンフィルターをエンジンルームに移設。

さらにはサビの被害がひどかったマフラーをステンレス製に交換するなど、抜本的解決の方向で行われたレストアによってコスモスポーツは見事によみがえることになった。

信頼できるエンジニア、仲間に出会い、里見さんはいま、充実の旧車生活を送っている。



縦に重なるように並べて配置されたローター。最初のレストア時に熱の発生に悩まされ熱よけのチタン板をアンダーガード代わりに取り付けた。

しかし後にその原因がロータリー用以外のサーモスタットが取り付けられていたことによるものだと発覚。



エンジンルームの先端に貼り付けられたプレート。



SPEC

マツダ コスモスポーツ 69年式

●全長4130mm
●全幅1595mm
●全高1165mm
●ホイールベース2350mm
●トレッド前/後1260mm/1250mm
●最低地上高125mm
●室内長860mm
●室内幅1300mm
●室内高990mm
●車両重量960kg
●乗員定員2名
●登坂能力tanθ0.52
●最小回転半径4.9m
●エンジン型式10A型
●エンジン種類ヴァンケル式水冷2ローター
●総排気量491cc×2
●圧縮比9.4:1
●最高出力128ps/7000rpm
●最大トルク14.2kg-m/5000rpm
●変速比1速3.379/2速2.077/3速1.390/4速1.000/後退3.389
●最終減速比4.111
●燃料タンク容量57L
●ステアリング形式ラックアンドピニオン
●サスペンション前/後ウイッシュボーン式独立懸架/ド・ディオンアクスル式固定
●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも6.45-15-4PR
●発売当時価格158.0万円


掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年 04月号 vol.144(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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