16歳のころ、解体屋に放置されていたコスモを見つけ、5年後に引き取りレストアに着手 69年式 マツダ コスモスポーツ 1

2010年群馬県民マラソンが行われた会場で旧車パレードランをした際、コース上でエンスト。そのまま動かなくなったコスモスポーツを押して道路脇に寄せたオーナーの里見一さん。「このようなエピソードなど今までの苦労に比べたらちょっとした笑い話にしかなりませんよ」と語る。

 里見さんがこのコスモスポーツに出合ったのは16歳の頃。解体屋の裏庭に放置されていたそのクルマを忘れることができず、5年後手に入れることになる。きっかけは技能五輪全国大会建築大工部門での優勝。自分を動かす大きな勲章だった。しかし入手時には赤サビだらけで、穴まで開いて動かすことのできない変わり果てた姿だった。

もちろんそこで諦めることなくレストアを決意。まだマツダから部品が供給されていた時代だったとはいえ、その費用は若い彼には簡単に捻出できるものではなく、お金がたまったら部品を手に入れ作業を行うことを繰り返した。

そのうちメーカーから部品が手に入らなくなり、オーナーズクラブなどから情報を入手。扱っているショップやオーナーから購入したり、譲ってもらったりしながら板金屋に場所を借り、仕事が終わってから夜中の2時~3時頃まで自分の手でレストアする毎日が続いた。

もちろん板金作業をはじめ、専門的な作業はショップに任せたが、部品を磨くなどの作業はすべて自分の手で行ったという。



後期型の特徴である大きなラジエーターグリル。本来であればガソリンフィルターが見えるが、エンジンルーム内に移設したため見えなくなっている。



サビがひどかったためオリジナルと同じ形のステンレス製へと交換されたマフラー。



放熱のためのスリット。フェンダーミラーは後期型。前期型から後期型へはすべてが一気に変化せず、ある部分だけ違う仕様の個体も存在。前期型の後期とか後期型の前期などと表現するオーナーも存在する。



ピラーからリアウインドーにかけての形状が宇宙船を思わせる。



センターキャップは無くしたり、傷付きやすいため普段は外していたが、ガレージスターフィールドの星野さんから「付けると見映えが違うよ」と言われ、普段から付けるようになった。中央の模様はエンブレムと同じくロータリーを表す三角にマツダのmの文字が入ったもの。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年 04月号 vol.144(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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