転勤や事故・・・。転機が訪れ、240ZGからZ432へ  フェアレディZの最高峰Z432 2

1969年式 フェアレディZ432 

外回りの仕事中に見つけた、何台ものフェアレディZが止まっている工場で安藤さんと出会った。

手に入れたクルマは、キャブレター交換、エンジンボアアップなど、手を入れたりして、モディファイを楽しんだ。その姿を見たTAオートの安藤氏から紹介されたのが2台目となるフェアレディ240ZG。
しかし、このクルマは地方への転勤の際に手放すことに。それから2年、再び転勤で関東に戻ってくると、転機が訪れた。

「もらい事故にあってしまいまして、クルマを全損しました。次のクルマはやはりS30Zに乗りたいと思い、安藤さんに相談しました。程度のよいクルマが見つからず、諦めかけたら、ベース車両から造ることを提案されました」

タマ数の少ないクルマだけに、すぐに見つからない。
そこでTAオートのストックとして保管されていたボディから、1台を起こすことになったのが、Z432レストアのスタートだった。

レストア過程で、製造廃止の欠品部品を諦めたり、後期パーツを流用すればコストは下げられた。しかし、そのような妥協はしなかった。ショップのストック、そして、自身で集めたパーツを惜しげなくこのクルマに投入し、納得のいくクルマを造り上げていった。



ステアリングステーは穴の開いていない初期タイプ。ホーンボタンの「Z」が青いタイプを持っているが、カタログと同じ赤いタイプを装着。シガーライターの位置も初期と後期で異なる。


ラジオが装着される場所に3連メーターを追加。



シート後ろには工具ケースが隠れている。レプリカパーツとストックパーツを組み合わせて完成させた。



チョークレバーとスロットルレバーが並ぶコンソール。形状や描かれたマークなどが年代によって異なる。



スペアタイヤが収納されているラゲッジスペース。カーペット下のパネル部に初期型の特徴が隠れる。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年 04月号 vol.144(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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