44年前の輝きを保つベレットセダン 67年式 いすゞ ベレット 1500 2ドア デラックス 1

ベレットというと1800GTやGTRを思い浮かべる人が多い。販売数では圧倒的にセダンが上だが、人気グレードは廃車されず、引き継がれていくものだ。そんな中で新車の輝きを残す1台のベレットセダンが存在した。

 ヒルマン・ミンクスの後継として開発され、63年に登場したベレット。73年に生産中止となるまで実に多くの型が造られることになる。

その種類は21にもおよぶ(本誌94年8月号の80ページより)。驚くべきはそれぞれの違い。
同じベレットでありながら、シルエットは大きく分けても8種類、排気量は1.3〜1.8L、エンジンはOHVからDOHCとさまざま。

さらに同型でも製造年によってリアの形状が違うなど、全てを把握しきれないほど。当時藤沢工場のラインにいた社員も「手作業だったからひとつとして同じクルマはない」と言い切るほど。

そんなベレットの最初の1台が1471ccOHVエンジンのG150型を搭載したPR20。発売当初にラインナップされたグレードだ。


製作年で形状が違うリアランプ。



オーナーお気に入りの変形角形4灯。



この時代のクルマらしい三角窓。



ゴム製品はさすがに劣化。



走行中に落としても戻ってくるように、ホイルカバーの裏に名前、住所、電話番号を記載している。



フェンダーミラーの中には、ウインカーが内蔵。運転席から見るとミラーだが、クルマの横を通る人にはウインカーとなる。



10年前にタイコに穴が開いたため純正品と交換。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年 10月号 vol.147(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

photo : Satoshi Kamimura/神村 聖

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