未体験ゾーンへ【1】誰よりも美しく、速く、快適に、スーパーグランツーリスモ誕生|1981年式 トヨタ ソアラ 2800GT エクストラ|ハイソカー時代を築いた最高級クーペ

スーパーグランツーリスモ誕生

       
ハイソカー時代を築いた最高級クーペ

デビューとともに国産車の新たな時代の幕開けを告げたソアラ
美しいスタイリングや豪華な室内、ライバルを凌駕する圧倒的なパワー、革新的な電子制御装備、
そのどれをとっても、クルマが飛躍的に進歩した80年代を象徴する一台となった。
多くのファンを心酔させ、唯一無二の存在となったソアラの全貌に迫る。

【 1981年式 トヨタ ソアラ 2800GT エクストラ Vol.1】


 ソアラの登場はセンセーショナルだった。日本車離れしたエレガントかつスポーティーなデザインに目を奪われ、6気筒エンジンを核とする高い走行性能に心が躍り、数々の先進装備と技術に新時代の幕開けを見た。そのイメージリーダーかつトップモデルだったのが2800GTだ。

 その名前が示すように搭載エンジンは2.8Lで、シングルカムの5M‐EU型をベースにアルミ製のツインカムヘッドを載せた5M‐GEU型がソアラのために新開発された。このエンジンを支えるのが、4輪独立懸架のサスペンションやワイドトレッドが特徴の高性能シャシーで、基本設計から極めて高いポテンシャルを秘めていた。

 これらがもたらす高い走行性能に劣らず話題となったのが先進装備。デジタルメーターやドライブコンピューター、ソフトタッチ式オートエアコンなど、日本初の装備が目白押し。これまでなかったハイテク装備に、多くの自動車ファンは新たな時代の到来を予感した。


>>【画像18枚】2800GTエクストラのみに採用されるもので、本革仕様はオプション設定された1981年でしか選べないシートなど。この本革は当時のものでは革の質感が高く上品だった




>> 立体的なグリフォンが特徴の前期マスク。フォグランプは販売店オプション。





>> 1983年まではフェンダーミラーで、電動調整式。2800GT系はミラーカバー下部と支柱がボディ同色、カバー上部がメッキの2トーン仕様となる。





>> リアワイパーは前期/後期ともにGT系のみの装備で、リミテッドが標準、その他はオプション設定。



1981年式 トヨタ ソアラ 2800GT エクストラ(MZ11)


SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4655×1695×1360
ホイールベース(mm) 2660
トレッド前/後(mm) 1440/1450
車両重量(kg) 1305
エンジン型式 5M-GEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 2759
ボア×ストローク(mm) 83.0×85.0
圧縮比 8.8:1
最高出力(ps/rpm) 170/5600
最大トルク(kg-m/rpm) 24.0/4400
変速比 1速2.452/2速1.452/3速1.000/
4速0.688/後退2.212
最終減速比 3.727
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 195/70HR14(前後とも)
発売当時価格 293.8万円


【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 3月号 vol.34
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1981年式 トヨタ ソアラ 2800GT エクストラ(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : JUNICHI OKUMURA/奥村純一

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