S2000に載った、着せ替えZ【4】「これなら今のクルマと何ら変わらなく維持することができると思いました」｜1975年式 日産 フェアレディZ

S2000のフレーム&パワートレーンに
S30Zのボディを架装した新パッケージ！

シャシーとボディを分離し、自分好みの1台に仕上げる。そんな常識ではありえないウルトラCをやってのけたのが、広島県福山市にある「ケーズブラスト」が手がけたS30Z。このかつてない移植プロジェクトを実現するため、ベースとなるS30Zはボディ各部のサイズを徹底的に計測。あらゆる車種の諸元表と照らし合わせた結果、ドナーに選ばれたのはホンダのFRスポーツS2000。同じFRであることはもちろん、ショートデッキ&ロングノーズというコンセプトのS30Zと似たスタイルを持つ。

【1975年式 日産 フェアレディZ　Vol.4】

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　本誌に登場するL型メカチューンは、キャブ車特有の乗り味やサウンドなど、魅力にあふれているのは事実。しかし、パーツ供給など維持していくにはそれなりの覚悟も必要で、ハードルが高く感じてしまう人も少なくないはずだ。このS30ZのオーナーMさんもそんな一人。

>>【画像19枚】フロント17×9J、リア17×10Jの極太サイズとなる特注のHRC540など。装着されたワイドボディキットは、もちろんこのホイールを収めるため。またS30ZとS2000では、ホイールベースが異なるため、リアのフェンダーを加工しているが、それを感じさせない作り込みも見逃せないポイント

「免許を取った直後にAW11を買ったんですが、MT車はそれが最初で最後。以来ずっとAT車でしたが、またいつかMTのスポーツカーに乗りたかったんです。特にS30Zはあこがれでした」というMさんが、SNSで偶然見つけたのが、ケーズブラストが手がけたこのS30Z。「これなら今のクルマと何ら変わらなく維持することができると思いました」とMさん。購入後すぐにパワーウインドーにキーレスエントリーなど、より快適となる装備を追加オーダー。外観こそ70年代でありながら、中身は2000年代のモデルそのもの。新たな旧車カスタムのスタイルといえるだろう。

SHOP Info. / K’s BLAST

〒720-0073 広島県福山市北吉津町4-16-15
TEL084-923-1364　 http://ksblast.blog.fc2.com/

ケーズブラスト独自のブロケイドは、旧車レストアの新たな救世主！

板金塗装一筋に、50年以上の歴史を誇る「金尾鈑金塗装」を母体とした「ケーズブラスト」。このケーズブラストが新たに開発した「rust blockade」は、サビを完全に除去したボディにrust blockadeを塗布。その上にサフェーサー、塗料、クリアを重ねるため、鉄板の水分への浸透を完全にブロック。旧車の悩みの種であるサビの発生を、これまで以上に長い期間、抑えることが可能。ボディレストアの際には、ぜひ相談してみよう。


S30ZのボディとS2000のシャシーを合体させるため、車軸を合わせる治具なども製作。板金専門ショップならではのノウハウを注ぎ込むことで、構造変更による公認取得が可能に。





「ラジコンカーを見ていて、こんな風に好きなボディに着せ替えできたらいいなあと思ったのがこのモディファイのきっかけです」という金尾さん。L型フルチューンS30Zのオーナーでもある。

1975年式 日産 フェアレディZ（S30）

SPECIFICATION 諸元
■エクステリア:パンデム製ワイドボディキット+K’s BLASTワンオフ
■エンジン:F20型+HKS製スーパーチャージャー
■制御系:HKS製F-CON iS
■排気系:K’s BLAST製ワンオフ
■駆動系:S2000用ミッション&デフ移植
■サスペンション:S2000移植+ユニバーサル製エアサス
■ブレーキ:S2000移植
■インテリア:S2000移植+内装張り替え
■タイヤ:ハンコック エクスタV720 （F）240/40R17 （R）275/40R17
■ホイール:HRE 540 （F）17×9J （R）17×10J


初出：ノスタルジックスピード 2018年11月号 vol.018
（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）

1975年式 日産 フェアレディZ（全4記事）

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