ライズアップライトのXX【2】「スーパー・グランド・スポーツ」から「ザ・スーパースポーツマシン」へ|1983年式 トヨタ セリカXX 2000GT ツインカム24|我が青春のリトラクタブル

トヨタではライズアップライトと呼んでいたリトラクタブルヘッドライト

       
北米マーケットをにらんだ、スーパーグランドスポーツ

【 1983年式 トヨタ セリカXX 2000GT ツインカム24 Vol.2】

【1】から続く

 その一方で、室内は初代のスペシャリティーな要素が残されており、スポーツカーというよりはグランドツーリングカーのようなたたずまい。ホールド性の高い8ウェイのスポーツシートを装備するものの、エレクトロニックディスプレイメーターやクルーズコントロール、世界初のナビゲーションシステム「ナビコン」など、初代から路線変更しながらも、それ以上にハイグレードな装備が与えられた。

 デビュー当初のエンジンラインナップは、トップグレードの2800GTに2.8L直列6気筒DOHCの5M-G型、その他には2L直列6気筒SOHCの1G型を搭載。しかし、ターボ時代の到来に合わせて1982年に2L直列6気筒SOHCターボのM-TEU型を追加。さらに同年8月には、トヨタの最新技術を結集した2L直列6気筒DOHCの1G-G型も搭載。よりスポーツ色が濃いグレード構成となった。

 なお、前期のカタログでは「スーパー・グランド・スポーツ」のキャッチコピーが与えられていたが、後期では「ザ・スーパースポーツマシン」に改められた。これが、スポーティーカーとして登場しつつ、マイナーチェンジを経てスポーツカーへ転身したことを表していることは想像に難くない。

>>【画像19枚】32年経った個体とは思えないほど、インパネの状態は良い。MOMO製を装着するステアリングなど






>> 2000GTにオプション設定されていたエレクトロニックディスプレイメーター。燃料計は、15Lから5Lまで1L刻みで拡大表示することができるスケールチェンジ機能付きだ。





>> 設定したスピードに達するとアラームで教えてくれるスピードアラーム。メータークラスター右のダイヤルで速度設定を行う。





中央のボタンを押すとタバコの煙を車外に排出できるワンタッチベンチレーター。雨天時などに助かる装備。






>> 当時モノだと思われる富士通テンBiyoのオーディオ。購入時から装着されていたそうだ。


1983年式 トヨタ セリカXX 2000GT ツインカム24(GA61)


SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4660×1685×1315
ホイールベース(mm)  2615
トレッド前/後(mm) 1425 / 1385
車両重量(kg)  1210
エンジン型式  1G-GEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 9.1:1
最高出力(ps / rpm) 160 / 6400
最大トルク(kg-m / rpm) 18.5 / 5200
変速比 1速 3.566 / 2速 2.056 / 3速 1.384 / 4速 1.000 / 5速 0.850 / 後退 4.091
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 195 / 70R14(前後とも)
発売当時価格 214.2万円


【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 1月号 vol.33
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 トヨタ セリカXX 2000GT ツインカム24(全3記事)

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【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : NOBUTAKA KOREMOTO/是本信高

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