ライズアップライトのXX【1】2代目セリカXXは、スペシャルティーカーからスポーティーカーへの路線変更がなされた|1983年式 トヨタ セリカXX 2000GT ツインカム24|我が青春のリトラクタブル

強いスラントノーズを実現し、格納時はライト自身の空気抵抗をなくせるリトラクタブルヘッドライト

       
北米マーケットをにらんだ、スーパーグランドスポーツ

【 1983年式 トヨタ セリカXX 2000GT ツインカム24 Vol.1】

 1981年にデビューし、その後のハイソカーブームをけん引した初代ソアラ。そのソアラとシャシーを共有し、同年7月に登場したのが2代目セリカXXだ。もともとセリカXXは、セリカの上級に位置付けられるスペシャリティーカーとして1978年に登場。しかし、初代ソアラがそのコンセプトを引き継いだため、2代目ではターゲットを若年層に定めてスポーティーカー路線に方向転換。合わせて、重要視されていた北米市場のニーズにマッチしたクルマ作りがなされた。

 ロングノーズ&ショートデッキのファストバックボディには、当時の若者が憧れたリトラクタブルヘッドライト(トヨタはライズアップライトと命名)を採用。ライバルとなるS130や、同じリトラクタブル車のSA22Cが丸形ヘッドライトだったのに対し、セリカXXは角形ヘッドライトを採用して、より先進性やスポーティー感をアピールしたのだ。さらに、リトラクタブルヘッドライトは空力特性にも大きく影響しており、Cd値0.35を達成。200km/hオーバーのトップスピードを実現しつつ、風切り音の低減に成功している。

>>【画像19枚】1G-GEU型を搭載した2000GT登場時のカタログのイメージカラーのスーパーレッドなど。後期はテールランプの意匠が変更され、リアゲートがボディ同色になる



>> トヨタではライズアップライトと呼んでいた。






>> ドアノブは横から操作する個性的なデザイン。ただし、後期では下から操作するオーソドックスな形状に変更された。そしてBピラーにもXXのエンブレムが貼られている。





>> リアフェンダーにあるアウトレットは、弟分のセリカと同じデザイン。ちなみに輸出仕様の場合、ここにサイドマーカーが装着される。


1983年式 トヨタ セリカXX 2000GT ツインカム24(GA61)

SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4660×1685×1315
ホイールベース(mm)  2615
トレッド前/後(mm) 1425 / 1385
車両重量(kg)  1210
エンジン型式  1G-GEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 9.1:1
最高出力(ps / rpm) 160 / 6400
最大トルク(kg-m / rpm) 18.5 / 5200
変速比 1速 3.566 / 2速 2.056 / 3速 1.384 / 4速 1.000 / 5速 0.850 / 後退 4.091
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 195 / 70R14(前後とも)
発売当時価格 214.2万円

【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 1月号 vol.33
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 トヨタ セリカXX 2000GT ツインカム24(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : NOBUTAKA KOREMOTO/是本信高

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