実は家族には内証だった! 日産 プリンス スカイライン 1500 デラックス 2

       
オーナー浅間勝則さんとスカイラインの出合いは4年前のことだった。中古車センターの前を通りかかったとき、片隅で雪に埋もれたクルマが目に入った。ヘッドライトとフロントグリルの一部を確認できたが、ボディはすっぽりと雪に覆われている。

 クルマで前を通り過ぎたほんの一瞬だったが、「もしかしたらプリンスのクルマじゃないか」と思わせるほどの存在感があったという。すぐに中古車店に戻り、雪をかきわけたのはいうまでもない。

 雪の下から出てきたのはシャンパンゴールドの2代目スカイライン。ドアパネルの下など一部にサビやクサリがあったが、「年式のわりに程度がいい」という印象だった。





 聞くと、3カ月前から置いてあった委託販売車両で、数人の客が興味を示したが、購入に至らなかったクルマだった。価格は数十万円。珍しいクルマとはいえ、少し高いと感じてしまった。結局、その日は購入せずに、この程度なら買えるという金額を伝え、店をあとにした。

 おそらく、売ってくれないだろうという金額を伝えていたので、購入はあきらめていたという。しかし、1週間後、店から連絡が入った。

 提示した金額で譲ってくれるという。意外な展開に戸惑う。しかし、この機会を逃すと、もうチャンスが巡ってこないかもしれないと思うと、気持ちは固まり、購入を決めた。

 勢いよくスカイラインを購入したが、実は家族には内証だった。




メッキパーツの目立つインテリアデザイン。外気を取り入れるためのセカンダリーベンチレーターがインパの両サイドに装備される。ステアリング右前方にあるキーシリンダーには照明がついていた。



プライヤーローズメタリックのボディカラーとセットだったゴールドの室内カラー。レースカバーが郷愁を感じさせる。



内側にあるメタルのリングがホーンボタンとして働く。時代を象徴するデザインがオーナーのお気に入りでもある。左のサイドから伸びるのはコラムシフト。



メーター類には視認性の高い無反射式を採用している。長距離ドライブで疲れないことも考慮されていた様子。


ノスタルジックヒーロー Vol.143 2011年 02月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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