41年ぶりのサーフィンライン【3】探していたノーマル車両がなかなか見つからなかった|1973年式 日産 スカイライン HT 2000 GT 

サーフィンラインが美しいサイドビュー

       

41年ぶりのサーフィンライン

【1973年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT Vol.3】

【2】から続く

 SR311を手に入れたのは1990年のこと。その後、普段乗りのクルマを併用しながら旧車ライフを楽しんでいたオーナーだったが、あの思い出のスカイラインにもう一度乗りたい気持ちがわき上がってきた。しかし、クルマを探してみると、改造されたクルマが多く、探していたノーマル車両がなかなか見つからなかったという。そんな時、偶然にも見つけたケンメリスカイライン。現車確認の時に購入を即決。41年ぶりにサーフィンラインを手に入れることができた。

 オーナーになって1年にも満たないが、水気を避けたり、これまでの旧車ライフで得た知識を生かして、最新の注意を払ったクルマの管理に努めている。その原動力の源には懐かしさだけではない強い思いがあるのだ。

「将来、EVへと変化して、レシプロエンジンのクルマがなくなることは確実です。だからこそ、このガソリンエンジンの時代、第一モータリゼーションのクルマを後世に残したいという思いがあります」とオーナーは語った。

>>【画像24枚】6気筒のL20型エンジンが収まっているエンジンルームなど。シングルキャブながら115ps/5600rpmを発揮。GT-XにはSUツインキャブが採用されていた



フロントライトに2系統の電気回路を採用。片方のライトが切れても、片目にならないようになっている。




複数の面で構成されたサイドビュー。フロントからリアに流れるサーフィンラインが美しいシルエットをさらに際立たせている。




ルーフからつながる曲線のボディラインがリアテールランプ部でダイナミックに落ち込んだ先鋭的なデザイン。


OWNER’S VOICE/あこがれだったスカイラインへの思いが再びわき上がる



 若い頃はクルマに乗っているだけで楽しかったというオーナー。あこがれていたスカイラインをようやく手に入れたが、しばらくして、知人に譲ることに。そして、40年がたち、再びケンメリに乗りたくなったオーナーの元に、運よくクルマが巡ってきたのだ。今は当時の記憶をたどるようにステアリングを握り、充実した日々を過ごしている。


1973年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT(KGC110)


SPECIFICATION 諸元
全長 4460mm
全幅 1625mm
全高 1385mm
ホイールベース 2610mm
トレッド前/後 1350 / 1330mm
最低地上高 170mm
室内長 1790mm
室内幅 1340mm
室内高 1125mm
車両重量 1135kg
乗車定員 5名
最高速度 175km / h
登坂能力 tanθ0.46
最小回転半径 5.2m
エンジン型式 L20型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 1998cc
ボア×ストローク 78×69.7mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 115ps / 5600rpm
最大トルク 16.5kg-m / 3600rpm
燃料供給装置 ツーバレルキャブレター
燃料タンク容量 55L
変速 機 前進4段 / 後退 1段
変速比 1速 3.592 / 2速 2.246 / 3速 1.415 / 4速 1.000 / 後退 3.657
最終減速比 3.900
ステアリング型式 可変ギア比ボールナット式
サスペンション前/後 ストラット式独立懸架 / セミトレーリングアーム式独立懸架
ブレーキ前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 6.45S14-4PR
発売当時価格 92万円



初出:ノスタルジックヒーロー 2017年10月号 vol.183
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : KEISHI WATANABE/渡辺圭史 photo : ISAO YATSUI/谷井 功

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