公認ナンバー付き356㎰の常勝マシン! 西日本最速のS30Z  2

       
そしてさらに驚きなのは、このS30Zレーサーはここまでのスペックを持ちながら、ナンバー付きのストリート・リーガルマシンでもあるということだ。

このスタイルのままショップのお客さんとツーリングに行くこともあれば、なんと筑波サーキットまで福岡から自走で行ったこともあるという!

つまりこのS30Zはただ速いだけでなく、町乗りやロングドライブすら可能なほど、各部が高次元でバランス良く作られているというわけだ。

 このZがレースカーとして仕立てられたのは約10年前。元々はお店の販売車だったが、クラシックガレージのスタッフ、田尻さんがレース参戦のためにチューニングを始めた。
当初から「ナンバー付き車両でのレース参戦」というのはコンセプトとしてあったが、年月と共にそのフォルムは過激化。
一方で、「レースで勝つには最終的にはエンジンパワーが必要」との結論に至り、2年前にL型のトップチューナー、オートサービスワタナベ(ASW)製のフルチューンエンジンへと換装した。

3.2L仕様となった新しいエンジンは、356㎰を発生。

パワフルなエンジンを入手したS30Zは、前述したように各地のサーキットで破竹の快進撃を開始。
好タイムを連発するマシンとなった。


巨大なGTウイングに圧倒されるS30Zのリアビュー。これでストリートを走れるとは驚き!


GTウィングには強いダウンフォースがかかるため、リアゲートには付けずボディに直付けされた台座に装着してある。



リアのディフューザーは汎用品を加工してセット。マフラーは出口はφ80mmだ。


トライアングル状に配置されたタワーバーの下には、ASWチューンの珠玉のL型メカチューンユニットが搭載される。L28型改3.2L仕様で356㎰を発生する。


キャブレターはソレックス50PHHを装着。大径キャブを付けたフルチューンエンジンながら、その吹け上がりは全域でスムースにセッティングされており、本当に町乗りも可能だ。


グリル内にはアルミラジエーター、オイルクーラー、そして最前部にはミッションオイルクーラーをマウントする。


掲載:ノスタルジックスピード 2013年7月 Vol.001 (記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Takayoshi Suzuki/鈴木貴義 photo:Akio Hirano/平野陽 cooperation:Classic Garage/クラッシクガレージ

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