生誕50周年を迎えたGT-R&Z 「ハコスカ」「Z」「ケンメリ」が富士で揃い踏み【プレイバック ニスモフェスティバル2019 前編】

レースの日産を印象づけたハコスカGT-R、幻のケンメリGT-Rと、それに挟まれた240Z

       

【プレイバック ニスモフェスティバル2019 前編】

2020、2021年とコロナ禍によって中止になったニスモフェスティバルが、3年ぶりに開催されることが発表された。
前回の開催となる2019年のニスモフェスティバルの様子を振り返る。

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2019年12月8日、ニスモフェスティバル2019が富士スピードウェイで開催された。
ニスモフェスティバルとは、日産およびNISMOファンに向けたイベントで、現行のレーシングカーと、選び出したヒストリックレーシングカーがファンの前にお披露目されるほか、現役ワークスドライバーや、かつて日産車で活躍したレジェンドドライバーとふれあう機会も用意されている。

>>【画像23枚】サーキットを走ったヒストリックカー。ハコスカ、ケンメリ、R32……各世代のスカイラインGT-RからS41グロリア、310サニー、510ブルーバードなど

2019年はスカイラインGT‐R生誕50周年にあたることから、今回のニスモフェスティバルはスカイライン系の露出が多めとなる内容だった。
ツーリングカーの王者に君臨したスカイラインGT(S54)が、トヨタ1600GTにその座を追われたのは1968年のこと。しかし日産は、その年の秋に新型のC10スカイライン、通称ハコスカを発表し、レーシングマシンのベースとして「GT‐R」をリリースした。
搭載するS20型エンジンは、R380のGR8型の流れを汲む新設計の4バルブDOHC。
それまでに類を見ないハイメカニズムで、王座奪取は確実かと思われたが、デビュー戦となった69年のJAFグランプリでは辛勝という結果となった。しかしこの辛勝を糧に、GT-Rがその後短期間でメキメキと力をつけたことはよく知られる事実だ。

その記念すべき1勝目をマークした篠原孝道車を皮切りに、72年10月までに52勝を積み重ねた栄光のGT-Rヒストリー。そして、その実績を次世代モデルに引き継ぐか否かで試験的に作られたショーモデル「ケンとメリー」のGT‐R。

ニスモフェスティバルの午前中に行われたパレードランでは、誕生から終えんまでGT‐R第1期の活動を思い起こさせるこの2世代のGT‐Rがかつてのように富士スピードウェイの本コースを走行。さらにその2台で、当時のGTクラス無敵のチャンピオン、こちらも誕生50周年を迎えたフェアレディ240Z(エンジンはL28型を搭載)をサンドイッチにしてコースを周回。
ファンにはたまらない光景が演出された。

本コースでは他にも「ヒストリックカー エキシビションレース」、ユーザー参加の「Zチャレンジ エキシビションレース」、「タイムアタックエキシビション」などが実施された。



「レースの日産」を印象付けた1970年代初頭。1969年JAFグランプリに始まるGT-R神話、そしてGTカテゴリーで圧勝を続けたフェアレディZが並ぶ。


JCCAヒストリックカーレースで活躍する車両によるエキシビションレースがニスモフェスティバル2019でも開催された。


ヒストリックカーレースでペースカーを務めたのは共に1964年の第2回日本グランプリに参戦したS41グロリアとS54スカイライン。


グロリアは和田孝夫、スカイラインは鈴木利男がドライバーを務めた。

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日産レジェンドドライバーとして今回も参加した長谷見昌弘、星野一義、柳田春人の3ドライバー。この顔ぶれは82年に出揃った日産ターボシルエットフォーミュラの顔ぶれでもある。

photo & text:Akihiko Ouchi/大内明彦

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