2T-G型改 4バルブヘッドを持つ幻のトヨタワークスエンジンを搭載したTE27L 2

       
杉山さんは30年以上前の若い頃から、プライベーターとしてレースに参戦しており、当時のワークスエンジンに強い思い入れがあったことから、15年以上かけて151型の部品を収集。ようやく全て揃え、実動状態に持って行けるメドが付いたことから、TE27Lへの移植作業が始まった。

 ハイパワーなレーシングユニットを搭載するとあって、ボディは全面的に補強された。その上で軽量化も施し、ボディ外板パネルは大半がFRPやカーボン製の物に交換され、ウインドーもフロント以外はアクリルへと変更した。その甲斐あって、車重は786kgと当時のワークスカーと同等の数値を達成。脅威の軽量ボディがここに誕生した。

 一方、現在の技術で完璧に組まれた151型は、240㎰というハイパワーを達成。レブリミットは10500rpmと完全にレーシングスペックとなっている。ミッションはアルテッツァの6速MTが組み合わされ、リアの足回りはAE86用を装着するために5リンクに変更された。




ブルーのヘッドカバーがエンジンルームで一際目立つ151E型。そのヘッド形状が2T-G型とは異なるのが分かる。
排気量は1600ccから1750ccにアップ済みだ。ドライサンプ化されているため、エンジンの搭載位置は下げられており、低重心化にも貢献している。

また左ハンドル車がベースなので、マスター類の装着場所も左側となっている。


キャブレターはウエーバー50DCOを装着する。


インマニは当時のワークス部品であるマグネシウム製。



ラジエーターはアルミ製で、その横にはオイルクーラーもマウントされている。



ガソリンタンクは安全タンク化し電磁燃料ポンプとともにトランクに設置。




掲載:ノスタルジックスピード 2013年7月 Vol.001 (記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

photo:Isao Yatsui/谷井 功

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