西部警察|マシンX|52もの特殊機能を搭載。「戦士よ さらば」大門軍団初のスーパーマシンとの別れ|KHGC211 スカイライン 2000 ターボ GT-E Vol.3

暗闇での視界確保や犯人を照らし出すサーチライト。

       
【席巻!!  軍団車輌】 中部軍団と北部軍団の競演
派手なカーチェイスに銃撃戦、画面いっぱいに炎が広がる爆破シーン、そして男たちの熱い絆……。
1980年代に放送されて全国を熱狂の渦に巻き込み、今では伝説として語られている刑事ドラマ「西部警察」。
そんな西部警察をこよなく愛するファンが作ったレプリカ車両たちを余すところなく紹介しよう。

【 マシンX・KHGC211 スカイライン 2000 ターボ GT-E Vol.3】

【2】から続く

 52もの特殊機能を搭載するマシンX。

 しかし、もっとも度肝を抜かれたのは自爆装置だ。第69話「マシンX爆破命令」で悪人に奪われた際、使用の決断を迫られた最終手段で、起爆装置は石原裕次郎演じる木暮課長のデスクに収まっている。このときは奪還に成功してことなきを得たが、捜索が進まない中で爆破のタイムリミットが迫る展開は、この上なくスリリングだった。

 もちろん、これらはフィクション。エンジンはほぼノーマルで、装備類も実際に機能したのはカメラやサーチライト程度。当然、自爆することはない。ただし、大門軍団初のスーパーマシンが、当時の視聴者の心をガッチリとつかんだ事実に偽りはない。伝説の刑事ドラマと語り継がれる西部警察。その人気の礎を築き、方向性を決定づけたのがマシンXだといっても過言ではない。だからこそ、これほど精巧なレプリカを作ろうという、とてつもない努力を惜しまないオーナーが存在するのだ。



>>【画像21枚】ボンネット上にある銀色の突起物はエンジンのキルスイッチ。本物は実際に作動するが、これはダミー。本物にならって装着されてい、形状が特徴的なNACAダクトなど

 そして、このマシンXでもっとも有名なのは、何と言ってもパートⅢの第47話「戦士よ さらば」だ。この回で大門軍団をうらむ犯人によってマシンXは奪われ、爆弾を仕掛けられてしまう。大門軍団の努力虚しく、ついに爆破、炎上し、マシンXは「殉職」してしまった。

 しかし、ファンの間ではウワサが飛び交った。「あのマシンXは偽物で、本物はどこかに存在する」と。その答えは2014年に明らかになる。ついに石原プロが本物のマシンXの存在を認めたのだ(この詳細はハチマルヒーロー本誌29号を参照)。殉職から30年、再び目を覚ましてファンの前に姿を現したマシンXが、新たな夢を与えてくれるだろう。




地図や犯人データなどを映し出すモニター。マシンXがデビューしたパートⅠ第45話の最後では「イツケン ラクチヤク」の文字が表示された。





サーチライトを可動させるコントローラー。上下左右、全方位の首振りはモーターで動かすことができる。コントローラーも本物と同じものだ。





サーチライトは、360度回転のほか、上下40度ずつの首振りも可能。この個体も写真のように、実際に可動することができる。


※記事内の赤色灯は画像処理したものです。

初出:ハチマルヒーロー 2015年 09月号 vol.31
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

マシンX・KHGC211 スカイライン 2000 ターボ GT-E(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : KIYOSHI ICHIKAWA/市川 潔

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