AE86レビン&トレノのスペシャルモデルを知っていますか? スプリンター トレノ・ブラック・リミテッド 1

5代目となるカローラ&スプリンターは、83年5月にデビューした。このワイドバリエーションを誇るトヨタの基幹車種の中に、後に「ハチロク」という愛称で末永く愛されるモデルが含まれていたのだ。AE86は、誰もが認めるハチマル世代を代表する1台である。

 AE86カローラ・レビン&スプリンター・トレノは、5代目のラインナップの中において2ドア&3ドアのボディを持ち、直列4気筒DOHCの4A‐GEU型エンジンを搭載するモデルを指す。
型式名から広く「ハチロク」の愛称で親しまれており、デビューから26年目を迎えたにもかかわらず、いまだに人気が衰えないFRスポーツモデルで、ハチマル世代の中心車種として君臨している。

 モデルの変遷としては、大きく分けてデビューからの前期型と、85年5月のマイナーチェンジ後の後期型に二分されており、グレードは2ドア&3ドアの双方に用意された充実装備のGT-APEXをトップに、2ドアにGT、3ドアにGTVというラインナップとなっていた。

 87年5月に、シリーズ6代目となるAE90系にフルモデルチェンジされるまで、ハチロクは、たったの4年間しか製造されなかったのだが、その中で唯一の特別仕様車が存在していた。
それが86年1月に発売された「トレノ・ブラック・リミテッド」だった。

 ベース車両はスプリンター・トレノ3ドアGT-APEXで、全国限定400台。
その名のとおりブラック・メタリックのボディカラーを持ち、ゴールドのエンブレムやラベル、ストライプでドレスアップされたスペシャル感あふれる外観で、内装にも専用色のパーツなどがおごられていた。

 今となっては本当に貴重な、ハチロクのスペシャル・モデルだったのだ。

ドアラベル
ブラック・リミテッドのエクステリアの専用装備。ブラック・メタリックのボディカラーに映えるゴールドのドア用ラベル。

ホイール
ゴールド塗装(当時の発表資料では、ベージュメタリック塗装となっていた)が施された5.5JJ×14インチ・アルミホイール。ちなみにタイヤサイズは185/60R14で、これはラインモデルのGTVと同じだった。

バンパー
フロントバンパーに付くゴールドのTRUENOエンブレム。

ライト
淡黄色ハロゲンヘッドランプで、これはメーカーオプションとして設定されていたスポーツパッケージからの流用となる。


掲載:ハチマルヒーロー 2009年5月号 Vol.11(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Ryota-raw Shimizu/清水良太郎

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