自宅でクルマをじっくり確認すると「すべてがダメ」という状態に、修理を繰り返す日々|1989年式 EVA E20 Vol.3

斜め前からみるとF40との相違感は失われ、区別が難しくなる。ボディカラーはF40純正カラーで塗られている。

       
【1989年式 EVA E20 Vol.3】

【2】から続く

 オーナーもオートサロンでE20を見た1人。その頃からずっと気になるクルマであったが、1年前に名古屋で売りに出されたこのクルマの存在を知って、一も二もなく購入した。しかし、自宅でクルマをじっくり確認すると「すべてがダメ」という状態だったとか。まずは一度エンジンをかけてみようとしたが電装系がダメで動かず、電気ケーブルの引き直しからスタートすることになった。その後も足回り、ブレーキ、排気系と次から次へとダメな個所が出てきては修理を繰り返す。動くようになってからも気になる部分は多く、さらなるチューニングに追われる毎日。

 もともとオーナーはAW11の6台をはじめ、SW20、FC3S、ポルシェなどスポーツカーばかりを乗り継いできており、取材当時も現役の走り屋。E20も飾っておくだけでなく、峠でインプレッサやランエボに勝つことを命題としているため要望も大きいのだ。

 「最初はしょせんショーカーと思っていたのですが、案外いいクルマなのです」その言葉通り仕上がってくると、クルマとしての質はどんどん高まっていった。もともとオリジナル志向が強いわけでなく、自分の思うようにモディファイを行うオーナー。日々進化し続けているこのクルマが、峠でインプレッサやランエボをぶち抜く日は近いのではないだろうか。


>>【画像26枚】リトラクタブルヘッドライトの位置はAW11より2~3cm外寄りにセットされているが、ほとんど純正を生かして作られている。そこから考えても、いかに長く延長されているかがわかるノーズなど



正面から見ると実際のF40より両端が丸く下がった印象。AW11のボディ形状に合わせているためだ。





逆にもっともF40に近いと思われるのがリアからのシルエット。他のクルマが隣に並ばない限り、全体的な小ささは分からない。遠目から見たときに、それぞれのオーナー以外でこのクルマをEVA E20と即座に判断できる人は少ないだろう。



OWNER


数多くのクルマを乗り継いできたオーナー。そのどれも自分好みにモディファイした。クルマは純正にはこだわらず、自分がカッコイイと思えるように仕上げていきたいという。


初出:ハチマルヒーロー 2015年 07月号 vol.30
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1989年式 EVA E20(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : HACHIMARU HERO/編集部 photo : YOSHITAKA TAKAHARA/高原義卓

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