希少度大!「いえいえ違うのです。フェラーリなんかと一緒にしないでください」という心の声|1989年式 EVA E20 Vol.1

幻のコンプリートカー、EVA E20。実際リアランプまわりのガーニッシュはF40のものを使用。エンブレムなどはオーナーがコツコツと集めたもの。

       
【1989年式 EVA E20 Vol.1】

 瀬戸大橋のパーキングに停めていると、部活の遠征らしき中学生が「なにこのクルマ。すげー」との声。「これはフェラーリだよ。何千万円もするよ」と顧問の先生。「いえいえ違うのです。フェラーリなんかと一緒にしないでください。F40ほどたくさんあるクルマではないのです」という心の声を封印するのに苦労する。

 そう、このクルマは1989年の第7回オートサロンに出展され、コンプリート部門優秀賞を受賞したEVA E20。ぱっと見ではF40にしか見えないが、4A‐GZE型エンジン搭載のAW11 MR2をベースにFRPでボディを作り上げたレプリカモデルだ。Fより1つ前の「E」と40の半分の「20」でE20という名が与えられ、F40に敬意を示している。このクルマのスゴイところは、ショー出展で終わらせずにボディの金型を作って量産。550万円(AW11持ち込みの場合は320万円)で販売した点だ。


>>【画像26枚】F40と同じく中央2本出しのマフラーエンドなど。マフラー自体は、フロントパイプ、タコ足もすべて含めてワンオフで作り直したもの




斜め前からみるとF40との相違感は失われ、区別が難しくなる。ボディカラーはF40純正カラーで塗られている。




リトラクタブルヘッドライトの位置はAW11より2~3cm外寄りにセットされているが、ほとんど純正を生かして作られている。そこから考えても、いかにノーズが長く延長されているかがわかる。






現状のリアウインドーは気に入らないため、近い将来F40の純正品を購入し、ボディ側を加工して取り付けようと考えている。リアウインドーの奥にはAW11のリアウインドーがのぞいている。



【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 07月号 vol.30
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1989年式 EVA E20(全3記事)


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text : HACHIMARU HERO/編集部 photo : YOSHITAKA TAKAHARA/高原義卓

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