ジウジアーロの原案画! そして480kgの超軽量ボディ! そしてオリジナル3連チャンバー!|1971年式 スズキ フロンテ クーペ GXCF Vol.1

ボディカラーは、もともとの純正色のオレンジからレッドに変更されている。モンテカルロラリーのグリルバッチがお気に入りだ。

       
【1971年式 スズキ フロンテ クーペ GXCF Vol.1】

 ボディデザインの原案画が、ジョルジェット・ジウジアーロの手により描かれたフロンテクーペ。低く構えたコンパクトなクーペフォルムが魅力だが、スタイリングの良さだけではない。480kgの超軽量ボディ、フロントがダブルウイッシュボーンとなる足回り、37㎰を発生する水冷直列3気筒2ストロークエンジン、そしてRRの駆動方式など、1970年代当時、その走りはスポーツカーそのもの。着座位置とアイポイントが驚くほど低く、操作感はまるでレーシングカートだ。

 20歳代の頃に、カートレースにハマっていた経験のあるオーナーは、そのフィーリングをもう一度味わいたくて、このフロンテクーペを手に入れた。実際に走ってみると、思った通りのキビキビとした軽快な走り。ほとんどロールしないコーナリング姿勢、後方から突かれるような加速感に取りつかれた。急な上り坂の自動車専用道で、クルマの車齢を忘れて思わずアクセルを強く踏み込む。そして事件は起きた。エンジンブローだ。


>>【画像31枚】カスタマイズの注目ポイント。機能性、ビジュアル、整備性の3大テーマを掲げ製作された、エキマニ、チャンバー、サイレンサーに3分割できるシステムになっている3連独立チャンバーなど



旧車の弱点のひとつでもあるヘッドライトの光量は、リレーを組み込んで光量アップをはかっている。





一度オーバーヒートさせていることもありエンジンの冷却には慎重を期する。ラジエーターをコア増しし、電動ファンは2機がけだ。







1971年式 スズキ フロンテ クーペ GXCF(LC10W)
SPECIFICATION 諸元
● エンジン:LC10W型改400cc仕様、アドレス110用ピストン
● 点火系:CDI、MSD
● 吸気系:キノコタイプエアクリーナー
● 排気系:ワンオフ3連独立ステンレスチャンバー
● 冷却系:ラジエーターコア増し、電動ファン追加
● ブレーキ:エンドレス製ブレーキパッド
● タイヤ:ブリヂストンRCOT SF-248 145SR10
● ホイール:スズキ純正スチール 10インチ



【2】に続く

初出:ノスタルジックスピード 2018年5月号 vol.016
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1971年式 スズキ フロンテ クーペ GXCF(全3記事)

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photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔 シリーズタグ:

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