1970年、ボディを4ドアから2ドアに変更し登場したハコスカHT GT-R。オーバーフェンダーを装着した精かんなスタイリングは一躍人気を博し、以来それをまねるGT-R仕様は40年に渡りハコスカスタイルの王道とされてきた。そんな往年のハコスカR仕様からの脱却を狙い、大径ホイールとスピードフォルムの新作オーバーフェンダーによる次世代のRスタイルが出現した！
【1971年式 日産 スカイライン HT 2000 GT Vol.3】
【2】から続く シェイプの川内誠代表によると、「もともとオーバーフェンダーには、車高を低く見せる効果があります。従来形のぼってりとした定番のオーバーフェンダーと比べると、前後に絞りのようなアクセントを入れ、タイヤを覆う部分も形状を変えることで、シャープなスタイルとなっています。ある程度大きなホイールを履いても、違和感を抑えることができるんです。ホイールはインパクトを狙うなら前後17インチ。バランス重視ならフロント16、リア17インチがベストです」とのこと。定番のR仕様を超える、新しいスタンダードになるかもしれない。
>>【画像28枚】フロント17インチでごく普通に走行できる。足元のユニットでパワステ化されているステアリングなど
オリジナル感を大事にした室内。ダッツンハンドルのホーンパッドはNマークタイプ。
追加となる油圧計はエアコン吹き出し口に取り付ける。
シートはレカロのレースレプリカ。生地を張り替えて装着する。ハーネスはニスモの4点式だ。
OWNER’S VOICE
カワサキのZ900をフルチューンして乗り回し、KPスターレットでレースに参戦。若い頃からとにかくバイク好きのクルマ好きだったオーナー。そして今は、3年前に手に入れたこのハコスカ一筋。「かなりハードチューンなクルマで、ずいぶん手こずらされたけど、だいぶ調教できました。行き詰まりを感じていた外装も、ホイールを大径化し、オーバーフェンダーを変えたことで、また新しい道が開けた感じです」とオーナー。右はお父さまだ。
SHOP INFO.／好評な先発のS30Z用とデザインの考え方は同じです
大径ホイールを履かせても違和感のないスタイリングに見せてくれるスピードフォルムのオーバーフェンダー。脱定番を目指すユーザーにはぴったりだ。「USの旧車フリークの自由なカスタムスタイルにヒント得たデザイン。S30Z用と同様に引き続きエアロも開発していく予定です」と川内誠社長。
MOTOR’S BY SHAPE
〒583-0874大阪府羽曳野市郡戸46-10
TEL072-930-0009
http://shape317.com/
1971年式 日産 スカイライン HT 2000 GT（KGC10）SPECIFICATION 諸元
■ エクステリア:フルレストア、スピードフォルム製オーバーフェンダー（FRP）、GT-R用白ガラス/ウェザーストリップ/ライト枠/グリル/テール/エンブレム類ほかGT-R仕様
■エンジン:L28型改3.2L仕様（最高出力340ps）、WAKO specialヘッド、75Sカムシャフト、オリジナル強化バルブスプリング、専用リテーナー、強化コッター、クロモリロッカーガイド、カムホルダースペーサー、ダミーヘッドボーリング、クランクキャップOS加工、ラインボーリング、シリンダーブロックパルホスM処理、WAKO製85mmクランク/スペシャルコンロッド、ワイセコ鍛造ピストン、チタンコートリング、強化オイルポンプ、セルモーターオフセットスペーサー、メタルヘッドガスケット、強化タイミングチューン、ATIダンパーほか
■ 点火系:亀有製デスビ+MDI、リビルトダイナモ
■ 吸気系:ソレックス50PHH
■ 排気系:亀有製等長ステンタコ足、シェイプ製ワンオフチタンマフラー
■ 燃料系:BOSCH強化燃料ポンプ、アルミコレクタータンク、アルミ削り出し燃料レギュレーター、キノクニ燃料配管メッシュホース、50Lステンレス燃料タンク
■ 冷却系:3層ラジエーター、OILクーラー
■ 駆動系:R32タイプM用ミッション、亀有製クロス/強化レリーズ+ステンメッシュホース、OS技研製トリプルクラッチ、クラッチマスター交換、クイックシフト、R200デフ
■ 足回り:コモンスナッパー製カンデン車高調キット、亀有製ブッシュ
■ ブレーキ:（F）MK63キャリパー、亀有製ベンチローター、強化パッド、ステンメッシュホース、ラインロック装置 （R）強化ブレーキシュー、ブレーキマスターバッグ&シリンダー交換
■ タイヤ: ダンロップDIREZZA ZⅢ（F）205/45R17 （R）225/40R17
■ ホイール:レイズ ボルクレーシングTE37V-BR（F）17×9.5J -15 （R）17×10J -20
■ 内装:レース用ワイドミラー、GT-R純正内張り、天張り貼り替え、レカロシート×2、NISMOシートベルト×2、亀有製追加メーター（水温・油温・油圧）、燃圧計、ダッツンコンペステアリング、カロッツェリアCDユニット、BOSE製スピーカーほか
初出：ノスタルジックスピード 2018年5月号 vol.016
（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）
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