発売当時価格138.0万円。S800以来のオープンモデル、ピニンファリーナ社が担当したスタイリング|1986年式 ホンダ シティ カブリオレ Vol.2

骨太なオーバーヘッドバーには、ピニンファリーナのロゴが入る。ただ、もともと付いているのは下のロゴマークだけで、上の同エンブレムはアルファロメオから流用し、装着したもの。

       
【風立ちぬオープンカー】
太陽を浴び、風を受け、四季を感じられるのはオープンカーの特権。
屋根を開ければ、いつもと違う情景や香り、音などに気付くはず。
普段は味わえない開放感や爽快感を肌で感じられるオープンカーはアナタを非日常の世界へ連れて行ってくれるだろう。

【1986年式 ホンダ シティ カブリオレ Vol.2】

【1】から続く

 シティカブリオレは、ホンダS800以来のオープンモデルとして1984年8月にデビュー。ソフトトップのスタイリングやレイアウトは、イタリアのカロッツェリア「ピニンファリーナ社」が担当し、骨太なオーバーヘッドバーがアクセントとなっている。また、大まかなスタイリングはターボⅡを踏襲するが、その多くが専用部品となっていることにも注目したい。そして、豊富なカラーバリエーションも特徴のひとつ。専用色を含む全12色がラインナップされ、ブルー系だけで3色も用意。また、シートにはオープンカーならではの工夫が施され、シックで高級感のあるファブリックシートのほか、水や汚れなどに強いビニールレザーシートも設定されていた。



>>【画像18枚】28年前のものとは思えないほどコンディションが良く、シートとコーディネートされたチェックパターンがお洒落な、純正となるフロアマットなど



運転席側に各種情報を集中させたインパネ。スポット送風が可能な円型ベンチレーションを採用する。





取材車両のミッションは5速MTで、シフトノブのコンディションも良い。なお、オーディオ下にあるのはオプションのセンターコンソールで、カセットテープなどの小物を収納するのに便利だ。






取材車両は、肌触りのいいファブリックシート仕様。このほか、汚れなどにも強いビニールレザーシートも選べた。また、ドアトリムにもシートと同じ表皮があしらわれており、コンパクトカーとはいえ質感は低くない。



1986年式 ホンダ シティ カブリオレ(FA)
SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 3420×1625×1470
ホイールベース(mm)  2220
トレッド前/後(mm) 1400 / 1390
車両重量(kg)  800
エンジン型式  ER型
エンジン種類 直列4気筒SOHC
総排気量(cc) 1231
ボア×ストローク(mm) 66.0×90.0
圧縮比 10.0:1
最高出力(ps / rpm) 67 / 5500
最大トルク(kg-m / rpm) 10.0 / 3500
変速比 1速 2.916 / 2速 1.764 / 3速 1.181 / 4速 0.846 / 5速 0.714 / 後退 2.916
最終減速比 4.642
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク /
リーディングトレーリング
タイヤ 175 / 60R13(前後とも)
発売当時価格 138.0万円

【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 07月号 vol.30
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1986年式 ホンダ シティ カブリオレ(全3記事)

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【1】から続く

text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:MAKOTO INOUE/井上 誠

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