市場のあらゆるレンジをカバーした3代目スカイライン。そのショートノーズ|1972年式 日産 スカイライン 2ドア HT 1500 デラックス Vol.1

ハニカム形状のグリルが特徴的なスカイラインハードトップ1500デラックス。屋外で保管されていたが、オールペイントが施され、美しい輝きを見せる。

       
【1972年式 日産 スカイライン 2ドア ハードトップ 1500 デラックス Vol.1】

 プリンスの技術力、日産のマーケット戦略、2つの強みが1966年の合併後、初めて形となったのが、1968年に登場した3代目スカイラインだろう。

 市場のあらゆるレンジをカバーすべく、バリエーションに富んだラインナップ。スカイライン人気における盤石の基礎を築いたモデルであった。

 乗用車モデルは1.5L直列4気筒エンジンの4ドアセダンからスタートし、フロントノーズを延長してエンジンスペースを確保した2L直列6気筒エンジン搭載車、ホイールベースを70mm短くして、運動性能を高めた2ドアハードトップモデルと展開していった。

 3代目スカイラインといえば、フロントノーズの長い6気筒モデルが印象的だが、対して、4気筒モデルをショートノーズと呼んでいた。



>>【画像14枚】自動車技術会技術賞を受賞した、エンジンの傑作とよばれたG15型エンジンなど




リアガーニッシュにもフロントグリル同様のハニカムデザインを採用。ハードトップに採用された4連テールランプがGTカーらしさを醸し出す。






トランクルームは購入当時からそのままの状態だという。タイヤは当時のモノがそのまま入っている。



「クールバック」と呼ばれたリアビュー。なめらかな曲面にシャープなラインがアクセントとして入っている。リアエンブレムは全塗装時に外された。


1972年式 日産 スカイライン 2ドア ハードトップ 1500 デラックス (KC10T)
SPECIFICATION 諸元
全長 4135mm
全幅 1595mm
全高 1390mm
ホイールベース 2420mm
トレッド前/後 1325 / 1320mm
最低地上高 175mm
車両重量 945kg
乗車定員 5名
最高速度 160km / h
登坂能力tanθ 0.55
最小回転半径 4.9m
エンジン型式 G15型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHC
総排気量 1483cc
ボア×ストローク 82.0×70.2mm
圧縮比 8.5:1
最高出力 95ps / 6000rpm
最大トルク 13.0kg-m / 4000rpm
変速機 前進4段 / 後退 1段 オールシンクロメッシュ
変速比 1速 3.657 / 2速 2.177 / 3速 1.419 / 4速 1.000 / 後退 3.638
最終減速比 4.111
燃料タンク容量 50L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール式
サスペンション前/後 ストラット式独立懸架 / リーフスプリング
ブレーキ前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 5.60-13-4PR
発売当時価格 68.7万円

【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年6月号 Vol.181
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 日産 スカイライン 2ドア ハードトップ 1500 デラックス(全3記事)

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photo : DAIJIRO KORI/郡大二郎 text : KEISHI WATANABE/渡辺圭史

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