クーペ比およそ70万円高! トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッドに比肩する高額モデルだったカブリオレ|1990年式 マツダ サバンナ RX-7 カブリオレ Vol.2

ロータリーエンジン20周年の節目に 誕生した唯一のロータリーオープン。

       
【1990年式 マツダ サバンナ RX-7 カブリオレ Vol.2】

【1】から続く

 いかにもマツダらしく、ピュアスポーツとオープンカーを高次元でバランスさせたカブリオレは、FCシリーズのトップモデルとして位置付けられた。そのため、当時の新車価格はベースのGTリミテッドよりも約70万円アップの367万円(1989年4月マイナーチェンジ時)と高額で、このプライスはZ20ソアラの3.0GTリミテッドにわずかに及ばない程度。そんなカブリオレのプレミアム性にファンは羨望のまなざしを向け、現在も唯一のロータリーオープンとして根強いファンが存在する。

 とはいえ、生産が終了して20年以上が経過しているだけあり、コンディションの良い個体は減少し続けている。そんな折り、愛知県春日井市のRX‐7のプロショップ「トータルセブン」から1年かけてレストアした個体が仕上がったという情報。さっそく、現地に行った。そこで見た個体は美しく、最上級モデルが放つオーラをまとっていた。


>>【画像21枚】マイナーチェンジで丸型デザインが採用されたテールランプなど。テールエンドのデザインはクーペとは異なる



MOMO製ステアリングはこの個体に装着されていたものを使用するが、本革を巻き直して、ステッチカラーを内装色とコーディネート。ダッシュボードの中央にはデフィの追加メーター(左から油温、油圧、水温、ターボ)が並ぶ。





カブリオレの内装色は、1990年6月以降の最終モデルがベージュ、それ以外がブラックで、本革が標準。この個体のシートやドアトリムは、最終モデルのベージュに近い本革で新たに張り替えられている。






シフトノブはRX-8用に変更。シフトブーツとサイドブレーキのグリップ部分のレザーは新調され、オレンジステッチでシートと色を合わせている。こうしたトータルコーディネートは同店のセンスが光るポイントだ。


1990年式 マツダ サバンナ RX-7 カブリオレ(FC3C)
SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4335×1690×1270
ホイールベース(mm) 2430
トレッド前/後(mm) 1450 / 1440
車両重量(kg) 1390
エンジン型式 13B型
エンジン種類 2ローターロータリーターボ
総排気量(cc) 654×2
圧縮比 9.0:1
最高出力(ps / rpm) 205 / 6500
最大トルク(kg-m / rpm) 27.5 / 3500
燃料タンク容量(L) 70
変速比 1速 3.483 / 2速 2.015 / 3速 1391 / 4速 1.000 / 5速 0.806 / 後退 3.288
最終減速比 4.100
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前 / 後 ストラット / マルチリンク
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205 / 60R15(前後とも)
発売当時価格 367.2万円

【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 07月号 vol.30
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 マツダ サバンナ RX-7 カブリオレ(全3記事)

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【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : KAZUHISA MASUDA/益田和久

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