約2カ月遅れのデビュー。オーテックジャパンで架装されたコンバーチブル|1989年式 日産 シルビア コンバーチブル Vol.2

ライムグリーン2トーンのボディカラーは特別塗装色で、ほかにベルベットブルーが設定されていた。なお、リアスポイラーはクーペのオプション品。

       
【風立ちぬオープンカー】
太陽を浴び、風を受け、四季を感じられるのはオープンカーの特権。
屋根を開ければ、いつもと違う情景や香り、音などに気付くはず。
普段は味わえない開放感や爽快感を肌で感じられるオープンカーはアナタを非日常の世界へ連れて行ってくれるだろう。

【1989年式 日産 シルビア コンバーチブル Vol.2】

【1】から続く

 オープンモデルの「コンバーチブル」は、クーペの約2カ月遅れでオーテックジャパン扱いとして登場。ルーフは電動開閉式のソフトトップを採用し、オープン時の美しさを保つため、折りたたんだソフトトップを覆うスチール製のボディカラー同色ハードカバーも装備。これにより、スムーズなルーフの開閉とスマートなオープンスタイリングを両立したのである。

 また、ターボエンジン搭載のK‘sをベースにし、ボディの補強やサスペンションのチューニングを施したことで、パワフルで楽しい走りを可能にしている。その一方で、4人が乗れる居住スペースを確保したことも、大きな特徴と言える。

 なお、装備類はベースのK‘sに準ずるが、ミッションは4速ATのみで5速MTは未設定。これは、コンバーチブルというキャラクターに合わせたものだったのだろう。また、ボディカラーは、ベルベットブルーがイメージカラーで、ほかにライムグリーン2トーンも特別塗装色として用意されていた。

>>【画像17枚】コンバーチブルは前期K’sベースだけに、最高出力175psを発揮する1.8L直列4気筒ターボのCA18DET型エンジンをエンジンルームに収める



滑らかな曲面で構成したインパネは、クーペと同じ造形。そして、後方へなだらかに傾斜した「スロープドセンターコンソール」が特徴的だ。なお、この個体はナルディ・クラシックのステアリングに交換済み。





モダンフォルムシートと名付けられたシートは、S13のインテリアムードを大きく引き立ててくれる。素材はクーペと同じツイード調ニットだが、オープンカーらしく撥水処理も施されている。






後席はそれなりの広さで、大人が「とりあえず」座れるといった感じ。ただし、シート両サイドにもファブリックがあしらわれ、質感は非常に高い。






ソフトトップの開閉は、メータークラスターにあるメインスイッチをオンにし、後席脇に設置されているこのスイッチで行う。





1989年式 日産 シルビア コンバーチブル(S13)
SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4470×1690×1290
ホイールベース(mm)  2475
トレッド前/後(mm) 1465 / 1460
車両重量(kg)  1250
エンジン型式  CA18DET型
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1809
ボア×ストローク(mm) 83.0×83.6
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps / rpm) 175 / 6400
最大トルク(kg-m / rpm) 23.0 / 4000
変速比 1速 3.027 / 2速 1.619 / 3速 1.000 / 4速 0.694 / 後退 2.272
最終減速比 4.363
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / マルチリンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 185 / 70R14(前後とも)
発売当時価格 325.2万円

【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 07月号 vol.30
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1989年式 日産 シルビア コンバーチブル(全3記事)

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【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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