最初に断っておこう。このコンバーチブルの詳細は、あまりにも不明な点が多すぎる|1987年式 トヨタ スプリンター トレノ コンバーチブル Vol.1

大学では自動車部に在籍していたという「けんちゃん」。それだけに初めて手に入れたハチロクでは、ドライビングスキルを磨き、北海道や九州などの遠方にも行ったという。ちなみに、コンバーチブルの存在は当時から雑誌などで知っており、実際に都内で目撃したこともあったそうだ。  そして、これまでの自らの経験から「ハチロクはクルマの動きを覚えるのにピッタリだと思います。今の若い人たちも、ハチロクに乗ってクルマの挙動などを覚えれば良いと思いますよ」と、アドバイスをくれた。

       
【1987年式 トヨタ スプリンター トレノ コンバーチブル Vol.1】

 軽量コンパクトなボディにツインカムエンジン、そしてFRレイアウトを採用し、生産終了から四半世紀以上たった今でも絶大な人気を保持しているハチロク。クルマ本来の動きがよく分かるドライブフィールや軽快な走りといった魅力を持ち、走り系ユーザーから支持されているわけだが、アニメ「頭文字D」の影響もあり、若年層からの人気はさらに上昇中。そんな「走って楽しいクルマ」として知られるハチロクだが、実はオープンモデルの「コンバーチブル」が存在する。

 最初に断っておこう。このコンバーチブルの詳細は、あまりにも不明な点が多すぎる。正式な車名が分からなければ、新車価格もわからない。また、どこで製造されたのか、生産台数は何台だったのかも不明だ。編集部では総力を尽くして調べたものの、資料はなく、当時のことを知る人物も現れなかった。とはいえ、ここにあるのは正真正銘のハチロクコンバーチブル。それも、走行距離2万8000kmの新車のようなコンディションだ。


>>【画像6枚】オープンエアを手中にしたボディデザインの全景など



オープンにしてトノカバーを付ければ、じつにスマート。メーカーの正規販売車両といってもおかしくないほどのクオリティーだ。





ソフトトップを閉めるとこのような状態。オープンにする場合は、周囲に付いている26個のフックを外す必要がある。なお、ソフトトップのコンディションは非常に良く、リアスクリーンの劣化もほとんど見られない。



1987年式 トヨタ スプリンター トレノ コンバーチブル(AE86)
SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4215×1625×1360
ホイールベース(mm)  2400
トレッド前/後(mm) 1355 / 1345
車両重量(kg)  1000
エンジン型式  4A-GEU型
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1587
ボア×ストローク(mm) 81.0×77.0
圧縮比 9.4:1
最高出力(ps / rpm) 130 / 6600
最大トルク(kg-m / rpm) 15.2 / 5200
変速比 1速 3.587 / 2速 2.022 / 3速 1.384 / 4速 1.000 / 5速 0.861後退 3.484
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / 4リンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 185 / 70R13(前後とも)
発売当時価格 不明

【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 07月号 vol.30
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1987年式 トヨタ スプリンター トレノ コンバーチブル(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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