念願の3.0GTリミテッドを20年越しで、ついに手に入れた。|1985年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド Vol.2

フルデジタルのエレクトロニック・ディスプレイメーターは1982年の改良以降、全グレードに標準装備(デビュー当初のエントリーグレードはアナログメーター)。

       
【時代の主役を争った2台のハイソカー|プライドをかけた戦い ソアラvsレパード】

80年代初頭に巻き起こったハイソカーブームにおいて、欠かせない存在がソアラとレパード。
両車とも各メーカーの最高級パーソナルカーとして開発され、2世代に渡ってしのぎを削った。
この戦いは両メーカーが威信を賭けた、負けられない戦いだったのだ。

【1985年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド Vol.2】

【1】から続く

 ハイテク化が進み、それまでの国産車の常識を覆した10ソアラは、言うまでもなく大ヒットを記録し、瞬く間に国産スペシャリティーカーの頂点に君臨。ソアラ旋風を巻き起こした。しかし、それから30年が経過した今、状態の良い個体の現存数は少ない。だが、ここにフルオリジナルの10ソアラが存在する。この個体を所有するのはソアラフリークのオーナー、手掛けたのは愛知県のアンリミテッドだ。

 オーナーは、ちょうど免許を取得するころ、一台のクルマに大きな衝撃を受ける。それが10ソアラの3.0GTリミテッド・マルチビジョン装着車だった。しかし、当時は中古車で360万円もの価格が付けられる人気車。オーナーにとっては高根の花で、手が届かなかった。そのときの「やり残した気持ち」と「憧れ」は心の片隅に残っていて、それから20年以上がたった2012年、念願の3.0GTリミテッドをついに手に入れた。以来、オーナーは複数台の10ソアラを所有することとなる。



レストアではほとんど何もしていないという内装は完全オリジナル。

>>【画像27枚】3LのAT車のみにオプション設定された世界初のエレクトロ・マルチビジョン。デジタルタコメーターや燃費、テレビなどを表示する小型ブラウン管の画面など





オートドライブは、ダッシュパネル右のダイヤル式スイッチで操作。40〜100km/hまでの間で5km/h刻みで設定可能。





オートエアコンの操作パネルはフルフラットで、選択している部分の枠と文字が点灯。このデザインと操作性は超オシャレ。


1985年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド(MZ12)
SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4675×1695×1360
ホイールベース(mm) 2660
トレッド前/後(mm) 1440/1450
車両重量(kg) 1360
エンジン型式 6M-GEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 2954
ボア×ストローク(mm) 83.0×91.0
圧縮比 9.2:1
最高出力(ps/rpm) 190/5600
最大トルク(kg-m/rpm) 26.5/4400
変速比 1速2.804/2速1.531/3速1.000/
4速0.705/後退2.393
最終減速比 3.583
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/60R15(前後とも)
発売当時価格 398.4万円


【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 07月号 vol.30
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1985年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド(全3記事)

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【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

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